絶滅の危機に瀕する「マドロス歌謡」 孤高のシンガーが歌い継ぐ「別れの美学」 いまでは珍しい「マドロス歌謡」を歌う「傷心の松」さん 絶滅危惧種音楽「マドロス歌謡」を歌い継ぐ謎のシンガー 昭和から平成へ。平成から新年号へ。時代の移り変わりとともに、姿を消そうとする音楽ジャンルがあります。それが「マドロス歌謡」。 「マドロス」とはオランダ語で“船員”を意味し、「マドロス歌謡」とは、海や波止場、港町を舞台にした歌謡曲のこと。岡晴夫の「憧れのハワイ航路」や津村謙の「上海帰りのリル」など、ポップスからブルース、演歌までバラエティに富み、その世界は海のごとく広くて深い。そんな海洋浪漫にあふれた「マドロス歌謡」は昭和30年代~40年代に量産され、おおいに流行りました。 しかし現在、マドロス歌謡は絶滅危惧種。船旅は「クルーズ」と名を変え、「連絡船」「花売り娘」といったマドロス歌謡につきものの単語がJ-POP