今年初め、秋田県のある小学校の先生にお会いしました。仮にA先生と呼びます。 ベテラン教員のA先生は8年前、うつ病と診断され、現在も通院して投薬治療を受けながら高学年の学級担任をしています。体調がすぐれないときは、職場に迷惑がかからない長期休みに病気休暇を取得し、休み明けに再び学校に向かいました。臨時採用教員(講師)だった期間も、正規の教員となってからも、研究授業や高学年の担任を引き受けてきました。真面目で、熱心な先生です。 一向に減らない業務。支援を必要とする多様な子どもたち。中には、保護者への支援が必要なケースもあります。そのような教室を、たった一人で背負ってきました。 体調がすぐれないことを、周囲は心配してくれていました。ただ、同僚の教員もまた、余裕がない状況でした。 「管理職やほかの先生方も、さまざまな対応で忙しいので、私一人ごときのために迷惑はかけられない」。そんな思いで自分の心身