両容疑者の逮捕が報じられたのは22日夕。テレビの速報テロップなどでも流れ、麻薬取締部(千代田区)には報道陣が詰めかけた。容疑者を東京湾岸警察署(江東区)へと移送する車の様子を上空から撮影し、ネット中継するメディアもあった。 「回復しようと頑張る人の足を、報道が引っ張っているのでは」2017年、当事者や専門家が中心となって「薬物報道ガイドライン」が作られた。 背景にあったのは、タレントや元スポーツ選手など著名人が逮捕されると相次いだ、偏見や誤解を前提とした報道だった。 策定に参加したのは「国立精神・神経医療研究センター」の松本俊彦さん(精神科医)、依存症患者の支援に関わる「日本ダルク」代表の近藤恒夫さん、「ダルク女性ハウス」代表の上岡陽江さん、評論家の荻上チキさんらだ。 きっかけは、荻上さんがパーソナリティーを務めるTBSラジオ「荻上チキ・Session-22」だ。2017年1月17日、松本