大手商社で働く若手社員の昼神は、上司の北見課長のパワハラに遭い、「仏の鳥羽」と呼ばれる鳥羽課長のチームに異動になった。異動した途端に功績をあげ始めた昼神の様子を見て気分を害した北見課長は、帰宅後、妻に当たり散らしていた――。(第2回/全3回)
部下には“3つのパターン”がある 私たちの調査をより詳しく分析していくと、さらなる管理職負荷要因が見つかりました。それは、負荷が上がった管理職が「自らの首を絞めはじめる」ということです。 我々は、部下の行動に着目し、管理職自身の行動が、どのような部下の行動を引き出しているかを分析しました。そして部下の行動を測るために、先行研究を参考にしつつ「配慮的」「批判的」「積極的」という3つの行動のパターンを用いて測定しました(※1)。 「配慮的行動」とは、いわば「ビクビク系の部下」の行動で、やたらと会議への同席を求めたり、メールにCCを入れてくるといった行動です。「批判的行動」とは、「言うこと聞かない系の部下」の行動です。上司に反対意見をぶつけ、指示に従おうとしない行動を指します。「積極的行動」とは、いわば「先回り系の部下」の行動です。彼らは「一を聞いて十を知る」のように、前もって主体的に積極的な仕
日本にお金がないのではなく優先順位を間違えている 「予算がありません」「財源がありません」 ……これ、政治家がよく言うセリフのランキング上位に入るんちゃうかな。 君もニュースなどで耳にしたことがあるかもしれません。政治家はよく、「お金がない」ことを理由にいろいろな言い訳をします。 でも、私たちからこれだけ税金をとっておいて、「お金がない」はずはないんです。断言します。お金は絶対にあります。あるお金をよくないことに使ったり、優先順位を間違えたりして、無駄に浪費しているだけなのです。 消費税を増税して法人税を減税したのも、優先順位を間違えた政策の一つですね。ここで、私が実際に実践してきた予算の考え方について紹介しましょう。何に予算を使うか、または何に使わないか。その基準を4つの項目に分けてみました。
「フードデリバリー大国」の中国で、市場をほぼ独占 中国の街中では、黒地に黄色のロゴのデリバリーバッグを背負った自転車やバイクをよく見かけます。一見、「ウーバーイーツ」のようにも見えますが、これは中国最大手のフードデリバリーサービス「メイトゥアン(美団)」の配達員です。 CNNIC(中国インターネット情報センター)の報道によると、中国国内におけるフードデリバリーの利用者は約4億7000万人(2021年6月末時点)と、全人口の実に3分の1にあたります。長引くコロナ禍と中国当局による「ゼロコロナ政策」の影響もあって、この数年で中国国内のフードデリバリー市場は大きく成長しています。そのような「フードデリバリー大国」の中国で、市場をほぼ独占しているのがこのメイトゥアンです。 メイトゥアンは、市場の67.3%と圧倒的なシェアを誇っています。もともと「グルーポン」のようなオンライン共同購入型クーポンを販
スマホを使い続けると、成長期の脳はどうなるのか。小中学生がスマホを使うことの影響を調べてきた榊浩平さんは「インターネットを毎日使っている子どもたちは、3年間で脳が全く発達していなかった。例えば、中学入学時にスマホを使い始めると、中学3年時点で小学6年と同じ能力のまま高校受験をしなければならなくなる」という――。 ※本稿は、榊浩平(著)、川島隆太(監修)『スマホはどこまで脳を壊すか』(朝日新書)の一部を再編集したものです。 11歳の子どもたちの脳の発達を3年間追跡調査した みなさんもこんな経験が一度はあるはずです。 紙にペンで文字を書く代わりに、スマホで文字を打つようになると、漢字が書けなくなります。インターネット上の地図が導くままに運転をしていると、道を忘れてしまいます。 インターネットの使用で脳をサボらせるオンライン習慣がついてしまうと、一体どんな悪影響があるのでしょうか? 東北大学加齢
冷凍庫から化石が… 片づかない家のベランダや玄関を掃除すると、枯れ果てたプランターが、いくつも出てきます。そして飲みかけや空の「ペットボトル」が、家のいろいろなところに置いてあります。さらに玄関の入り口には、数えきれないほどの「ビニール傘」があります。 この3つのアイテムがある家は片づかないし、お金も貯まりません。 さらに片づかない人の家は、たいてい冷蔵庫の中がぐちゃぐちゃ。大掃除のときには、必ず冷蔵庫から、いつ作ったのかわからないおかず、いつ冷凍したかわからないお肉などの「化石」が見つかります。「冷凍していれば大丈夫」と、冷凍庫に入れたものが化石化して、年末の大掃除で発掘されるというわけですね。 片づかない人は見通しを立てられない そもそもなぜ片づけが苦手な人は、これら3つのものが溜まってしまったり、冷蔵庫がぐちゃぐちゃだったりするのでしょうか。こういった人には二つの共通点があります。
「あみだくじ」は当たりの真上に近いところほど当たりやすい。これは統計学でわかっている事実だ。「運がいい」「ツキがある」ということも、その多くは統計学で説明が付くという。文系向けの統計学の入門書『グラフとクイズで見えなかった世界が見えてくる すごい統計学』(飛鳥新社)より、一部を紹介する――。(第2回) 「あみだくじ」で当たりを引きたい人は「真上」を選ぶ じゃんけんだけでなく、複数で何かを決めるときに活躍するのが「あみだくじ」。これって、本当に公平なのでしょうか? あなたが住んでいるマンションで、自治会内の役職を決めます。7人の中から、あみだくじで会長を決めることになりました。あなたは絶対にやりたくありません。そこで、問題です。
問題意識はあるのに変えられない 最初に誤解がないように言っておくと、スリム化はまったく新しい話ではない。僕が関わり始めたPTAの前年度の活動目標は、「進めよう! スリム化!」だったのだ。つまり、今を生きる人たちは、「PTAのやり方はズレてきている」という問題意識は確実にもう持っていたのだ。ここはけっこう大事だ。持っているのにどうしてこうなるのかを考えるきっかけになるからだ。 僕に対して疑心暗鬼になりながらも、一緒に役員になったママたちは口では「会長の言うように、無駄が多いですよね。スリム化もっと必要ですよねぇ?」と賛同するのだ。いくら専業主婦モデルで活動していた人たちでも、さすがにこの時代にPTAをやるのに、20年前を想起させるような古い活動に「ありえないよね?」と思っている部分がある。だから、きっと一緒にスリム化ができるだろうと、それを聞いた時には淡い期待を持ってしまうのだ。 しかし個別
国内で新型コロナワクチン接種が始まり8カ月が経った。接種できる環境は整いつつあるが、いまだに忌避する人もいる。ワクチンに対する不安や誤解が根強く残っているのはなぜか。鳥取大学医学部附属病院 感染制御部部長の千酌浩樹氏は「人間は不確実性を回避する傾向が強く、ベネフィットがリスクを上回っても合理的に判断できない」という――。 コロナワクチンは理論上、“いいとこ取り”である そもそもワクチンとは何か。千酌教授の解説はこうだ。 「人の体には、もともと病原体――細菌やウイルス――に対する免疫力が備わっています。ワクチンは、病原体そのもの、あるいは病原体の破片を与えることで人の免疫系を刺激して、病原体に強い体にする働きを持っています」 病原体そのもの、あるいは病原体の破片を入れると聞いて、ドキッとする人がいるかもしれない。しかし、過剰な心配は不要だ。 「病原体そのものを入れるタイプは“生ワクチン”とい
本当のお金持ちは高級ホテルに泊まらない お金持ちが都心のホテルでスパを楽しんでいる――。そんなテレビ番組を見たことがある人も多いでしょう。しかし、私が知っている本当のお金持ちは、そんなことはしません。1億円貯めるような女性たちも同じで、みんな堅実に生活をしています。 本当のお金持ちは、「お金をかけずに楽しむ」スキルを身に付けています。旅行に出かけるときには公共の宿も好んで使います。とくに出張の場合、ホテルは眠るだけ。その場所にお金を使うのはもったいないと考えて、徹底して節約しているのです。 たとえば、地方のお金持ちの中に、東京に出張で来たときに山谷地区の簡易宿泊所を利用する人がいます。ただ、スーツを着て革靴を履いているのは自分だけなので、盗難に遭わないようにスーツを枕にして、靴も枕元において寝ているそうです。 いいホテルを探せば「これで十分」と満足できなくなる 海外に出かけるときも同じです
7月4日に行われた東京都議選を、多くのメディアは「予想外の結果」と報じた。なぜ事前の当落予想は外れたのか。政治学者の菅原琢氏は「予想外の出来事が起きたのではなく、予想そのものに欠陥がある」という――。 「都民ファーストが終盤に追い上げた」は本当か 7月4日に開票された東京都議選はメディアや政界で「予想外の結果」と受け止められました。 大幅に議席を減らすと思われていた小池百合子東京都知事率いる都政与党・都民ファーストの会が想定以上に多くの議席を死守し、公明党と合わせて過半数を獲得するはずだった自民党の議席が伸びなかった、というのがメディアや政界に一致した「予想外」の内容です。 自民失速・都民ファースト伸長という「予想外」が生じた理由としては、「過労で入院した小池都知事への同情票が選挙終盤に動いたからだ」、「ワクチン不足が露呈し政権への批判が高まったからだ」などといろいろ指摘されているようです
妻からバッシングされがちな買い物 「はじめてのおつかい」というテレビ番組をご存じだろうか。 子どもが、親御さんに頼まれて、初めてひとりでおつかいに行く姿をテレビカメラが追うドキュメンタリーだ。大人と一緒ならなんのことはないタスクを、三歳、四歳の子が初めてこなすことで起こる大冒険。 買うものを忘れてしまったり、おつりを取り忘れたり、買ったものが重くて持ち帰るのがつらくなってしまったり。そんなトラブルを乗り越えようとする子どもたちを、親ではなく、お店や周囲の大人が助ける。 途中で、くたびれてしまって、道にへたりこんだり、一緒にでかけた弟がだだをこねたりする姿を、カメラが丁寧に映し出すという人気番組だ。 確かに初めておつかいに行く三歳児、四歳児にとって、おつかいは文字通り未知の世界だろう。だが、見方を変えると、三歳児、四歳児でも、こなせるのがおつかいだ、とも言える。初回は確かに大冒険でも、慣れて
サラリーマンの年収が減っている コロナ禍の影響、リモートワークの導入などによって日本の労働環境は激変しています。それはあなたも肌で感じていることでしょう。 でも実は、コロナ以前から社会の変化は起こっていました。なぜ「年収基準」を知り、自分の「市場価値」を確かめる必要があるのか。それを理解するためにも、まずは私たちビジネスパーソンが立っている「現在位置」を確認しておきましょう。 変化のひとつは、日本企業のサラリーマンの年収水準が落ちていることです。2014年から2018年の4年間の統計を見ると、大学卒総合職40歳の年収は711万円から685万円に、45歳の年収は848万円から841万円に、50歳は963万円から914万円に、55歳になると1011万円から948万円に下がっています。60万円以上の差ですから、かなりの落差です。
教養を学ぶときに大切な3つのポイント 教養を学ぶのには、目の前の目的がない。「この問題を解決するので、この本を読む」というものではない。とにかく、何でも読む、何でも知る、のが教養かもしれない。 だからと言って、巨大な教養の森にいきなり分け入るのは、無謀というものです。 では、どうしたらいい? 道しるべが必要です。ポイントは3つ。これを、今後のガイドにするといいでしょう。 1、バランスよく学ぶ 2、「ほんもの」に触れる 3、納得して、楽しむ ひとつずつ、説明しよう。 まず、その1。教養は、バランスが大事。 たとえば、やたら鉄道に詳しいけれど、政治がからきしわからない、のでは、教養とは言わない。これでは、鉄道オタクです。 鉄道に詳しいのは、いいことなのです。でも、バランスも大事。鉄道だけに偏っているのが、問題なのです。 学問は、この世界の成り立ちや仕組みに迫るものです。 この世界は、物理や化学
「20GBで月2980円」のドコモが意識する楽天の存在 携帯電話大手3社(3メガ=NTTドコモ、KDDI、ソフトバンク)の神経戦が続いている。値下げ圧力をかけ続ける菅政権は、どこまで値下げすれば許してくれるのか。ライバルはどこまで下げてくるのか。腹の探り合いが続いている。 こうした中、最後発の楽天モバイルは従来の半額以下の「データ使い放題で月額2980円」で着実に利用者を増やしている。背後には通信の常識を覆すイノベーションがある。 NTTドコモは12月3日、20ギガ(ギガは10億)バイトのデータ容量で月額2980円(税抜き)の新プラン「ahamo(アハモ)」を、2021年3月から提供すると発表した。2980円としたのは当然、楽天モバイルを意識してのことだ。 一方KDDIが12月9日に発表した「au新サービス」はデータ使い放題にAmazonプライムをつけて月額9350円という保守的な内容だっ
「Zoom(ズーム)」を使ったオンライン会議や打ち合わせには、リアル会議とはまた違ったマナーがあるのだそう。やってはいけないことから“Zoom映え”するテクニックまで、書籍『世界一わかりやすいZoomマスター養成講座』で知られるハッチ・ワークのお二人が教えてくれました。 リアル会議との違いに注意 ——何度かZoom会議に参加して慣れてくると、マナーやNG事項も気になってきます。上級者から見て「それはダメ」という行動はありますか? 【大竹】Zoomは気軽に使えるのが特徴なので、それほど神経質になる必要はないと思います。ただ、会議がスムーズに進むように、相手が快適に話せるようにと気を配ることは大事ですね。その点で言うと、リアルの会議とZoom会議とでは“気の配りどころ”が多少違うかもしれません。 マナー違反と言えそうなのは、次の5つになります。
131種類のうち70種類が変更 3月13日、ファミレス「デニーズ」が、過去最大規模となるグランドメニューの改定を実施した。見直したのは131種類のうち70種類。ハンバーグやパスタなど既存のメニュー27種類の品質を向上させ、43種類の新規のメニューを投入。デニーズではこれまで、一度に改定の対象になるのは全体の2~3割程度にとどまっており、5割超となるのは異例の規模といえる。外食産業はいま、需要拡大が続いている。メニューを大幅刷新することで、この需要を取り込もうという考えだろう。 セブンのおにぎりと同じもち麦を使用 主力商品のひとつであるハンバーグでは、「All Beef ハンバーグ~たまねぎソース」を新たに投入した。素材には、牛肉の世界三大品種のひとつであるアンガス種を使用。肉の比率をこれまで以上に高め、うまみを感じる仕立てにしたという。食感は従来のしっかりしたものから、ふっくらしたものに変
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