物理的な制約から解放された電子書籍。可能性が拡がった。 倉庫に作った本が余りまくって決算期を超えるからって断裁して捨てなきゃ、みたいなことがなくなったので、珍品でも出せるようになった。 というわけで、自分でもKDP(Kindleダイレクト・パブリッシング)で『思考ツールとしてのタロット』『あたらしいじゃんけんをつくろう』などの電子書籍を出している米光さんが、電書の凄さを感じさせる「これを読んでみてよ!」っていうモノを紹介するシリーズ「電書の可能性」。 第四弾は高田明弘『パイ文 円周率1,000桁の覚え方』だ。 円周率を10桁ごとに、語呂合わせで文章にした本である。 タイトルに「覚え方」とあるのに、「はじめに」でいきなり“この本を読んだからと言って、すぐに円周率を覚えられるものではない”と宣言される。 じゃあ、なんでこんな本を作ったのか? “面白そうだった”から! この潔さ。 そして、本当に