苫小牧市が2011~14年度にかけて、自衛隊の自衛官募集のために住民基本台帳に記載されている18歳を迎える男女の個人情報(住基情報)をリスト化し、提供していたことが8日までに分かった。4年間のリスト掲載者数は6698人に上る。市は法的に問題ないとの判断で続けてきたが、15年度は閲覧にとどめ、リスト提供を取りやめている。道内の人口10万人以上の主要9市で、過去にリストの提供(貸し出し含む)をした自治体は、苫小牧を入れて3市だけ。専門家は「公的機関の間でも、個人情報の扱いは慎重であるべき」と指摘する。 自衛官募集については自衛隊法および施行令で、自治体が事務の一部を担ったり、防衛大臣が必要な資料を自治体に求めることができるようになっている。 市住民課は自衛官募集業務の一環として、自衛隊の依頼で住民基本台帳から、高校卒業予定者を含めた18歳を迎える男女の住所、氏名を抽出したリストを作成。11年度