「経済」がしばしばワルモノと見なされるのは、経済というものが、もっぱら「お金」を追求するものだと思われているからだろう。 経済はお金を追求するものだと考えているから、「お金より大事なものがある」とき、経済は「大事なもの」と対立する存在になって、ワルモノになるわけだ。 しかし実際は、経済の核心はお金よりもむしろ「効用」なのである。効用とは、何かを得たときに生じる「満足」のことだ。平たくいえば「価値」といってもいい。お金は、この効用を得るための手段にすぎない。 効用は減ることもある。例えば、電車に乗ってどこかへ出かける途中、電車が止まってしまったとする。この電車の遅延によって、サイフの中のお金が減ったわけではないが、時間を失って、その日の予定も狂ってしまう。その遅延によって、それがなければできたはずのことが、できなくなってしまうのだ。 効用の減少は、一種の「費用(コスト)」である(経済学でいう
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く