ちょっと前まで破竹の勢いで売上を伸ばしていた幾つかの大手カジュアルチェーンが低迷を深めている。当事者達は『トレンドがナチュラル系からモードミックス系に変わったのが要因』と思っているようだが、それだけとは思えない。 これらカジュアルチェーンが絶好調だった頃から私ははっきりと転落を予測していたが、その理由は以下の二点に尽きる。 1)調達原価率を年々切り下げ利幅を肥大させて、乱発する値引きロスや肥大するプロモーション費用を穴埋めし、バリューと価格信頼感を損なった。 2)ルック提案を軸とした面のMDを計画的に組まず、売れ筋追いの単品継ぎ接ぎMDに終始し、同質化と価格競争に陥ってブランド価値を損なった。 結果、何処にでもあるバリューの疑わしい商品を叩き売る泥仕合に陥り、売上の低迷が深まって行ったのだ。それは自社開発かOEM/ODMかといった短絡的な問題ではなく(ODMでも十分なコストと時間を業者に与