辻村深月先生の短篇集で2012年の直木賞受賞作、WOWOWで2013年にドラマ化もされました。すべての話で犯罪者と、その犯罪者とごく近い距離にいた女性が出てきます。犯罪者が身近にいた女性の心情に焦点が当てられているんですが、読んでいるとなんとも嫌な気分にさせてくれます。しかし読まずにはいられない。イヤミス*1というほどミステリーでは無いですね。あえていうならイヤコジラセ女子(嫌な気分になるこじらせ女子の話)といった具合でしょうか。 あらすじと感想(ネタバレ注意) 仁志野町の泥棒 広告 語り手のミチルはバスツアー旅行の時に、バスガイドの女性が小学校の同級生である律子だと気付きます。ミチルは、律子について回想します。 律子は小学3年生の時に隣町から引っ越してきました。すぐに仲良くなるミチルですが、同級生から「律子の母親は泥棒だ」と教えられます。にわかには信じられないミチルでしたが、ある日、自分
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