「コロナ対策の優等生」台湾が突如直面した危機 2020年、新型コロナウイルスの流入を防ぎ、感染の拡大を見事に抑え込んだ台湾。だが2021年5月、状況は一変した。5月10日の3人を皮切りに、台湾では毎日、市中感染が確認されるようになった。発端は中華航空の国際貨物便パイロットによる輸入感染で、彼らを隔離収容したホテルのミスなど、いろいろな要素が重なったとされている。 その1週間後の5月17日には、過去最高の535人の感染者が確認され、瞬く間に全国に蔓延まんえんした。この急転直下の感染拡大に、台湾は一時期パニックになりかけた。さらに6月26日にはデルタ株の市中感染、国内流入も確認され、台湾のコロナ神話も崩壊したと思われた。 しかし、2カ月後の7月11日以降、台湾は市中感染を30人以下に抑えている。この状況をアメリカの「The Diplomat」は7月29日の記事で「Why Taiwan is B