「病気で働けない」、あるいは「受け取る年金が少ない」などの事情で“健康で文化的な生活”が送ることができない、そんなときに私たちの生活を支えてくれるのが「生活保護」の制度です。その生活保護の基準が去年10月から引き下げられ、母子家庭世帯などに影響が広がっています。 去年12月末の大阪市。街が師走ムードで賑わう中、アパートの一室でひとり不安な気持ちで過ごす女性(74)の姿がありました。 「お正月は少しでも何かと思うんですけども、一切お正月の用意はせずに」(女性) 女性はカラオケの店を営んでいましたが、10年前に大病を患い開店休業状態に。しばらく年金だけで暮らしていましたが立ち行かなくなり、6年前から生活保護を受けるようになりました。生活保護は、国が定める「最低生活費」を収入が下回った場合に不足分を保護費として支給する仕組みです。食費や光熱費などに充てる「生活扶助」や家賃などに充てる「住宅扶助」