姫田小夏(ジャーナリスト) 【第15回】 2008年12月25日 日本の大学に学ぶ価値など無い? 中国人留学生の劣化と急減の背景 2008年4月、日本の四年制私立大学の半数近くが定員割れに直面した。08年、日本の18歳人口はついに123.7万人にまで減少。1992年の204.9万人を頂点に下がり続けている。大学が講じる穴埋め策の一つが「留学生集め」だ。 日本学生支援機構の調べによると、アジア地域からの留学生(留学生ビザを与えている学生)は、07年には留学生全体の92.4%を占めた。うち、中国・韓国・台湾からの留学生が約8割近くに達している。 中国人留学生が増加する勢いはユネスコの資料(*1)を見てもわかる。07年は35万人の中国人留学生が学位取得を目的に海外の大学に留学し、さらに20年以内には64万5000人に達すると推計されている。その中国人留学生を虎視眈々と狙って国際間競争が展開