保育園で発生した新型コロナウイルスの感染者集団(クラスター)について、昼寝中に呼気から感染が広がった可能性があることが、電気通信大の石垣陽・特任准教授(リスク情報学)らの現地調査で判明した。石垣氏はウイルスを含む微粒子が空気を介して広がる「エアロゾル感染」の事例として、園児らがマスクをしない状況での換気対策を呼びかけている。 東京都内の保育園で4月28日以降、5歳児クラスの6人の感染が判明。この日の昼寝位置が近接していたという。厚生労働省は昼寝中はマスクを外すよう求めており、同園もマスクをさせていなかった。 石垣氏らの調査チームは、現地でベッドを並べ、感染した園児の呼気に見立てた煙をベッド付近で発生させて空気の流れを確認。煙は床をはうように周辺のベッドに広がった。 当時、天井近くの扇風機から園児に向けて風が送られていた。窓は開けられていた。調査チームは、扇風機の風で呼気が床に押さえつけられ