新型コロナウイルスに感染した子どもがまれに発症する急性脳症について、国の研究班が調査したところ、インフルエンザなど従来のウイルスではほとんどみられなかった重症になりやすいタイプの患者が10%以上いたことが分かりました。 この調査は東京女子医科大学の高梨潤一教授を中心とする厚生労働省の研究班が行いました。 研究班は、2022年11月までに、新型コロナウイルスに感染し、急性脳症と診断された18歳未満の子ども103人を調査しました。 このうち、発症した急性脳症をタイプ別に分析したところ、インフルエンザなど従来のウイルスでもよく見られるタイプが全体の26%にあたる27人で最も多かった一方で、新型コロナの流行前には非常に頻度が低かった重症になりやすいタイプが全体の13%にあたる14人いたことが分かりました。 重症になりやすいタイプの患者14人のうち11人は死亡していたということです。 研究班によりま
「人食いバクテリア」の患者数が過去最多になっています。症状は恐るべきものでした。 川崎医科大 中野貴司教授 「数時間のうちにだんだん増悪して半日程度で命にかかわる状態になるということもしばしばある」 専門家が「人食いバクテリア」の症状を教えてくれました。 中野教授 「肝臓が悪くなったり腎臓が悪くなったり、全身に影響を及ぼす細菌感染症。しかも進行が非常に早い」 劇的なスピードで進行し、およそ3割が死に至るという「劇症型溶血性レンサ球菌感染症」の患者数が、1999年の調査以来、最多となる941人に上りました。 手足が壊死(えし)することもあるため「人食いバクテリア」とも呼ばれ、主にA群溶血性レンサ球菌によって引き起こされます。 中野教授 「A群溶連菌はノドが痛くなったり扁桃(へんとう)腺が腫れたりすることが多いが、(人によっては劇症化する)劇症型溶血性レンサ球菌感染症は全身にその菌がまわってい
能登半島地震の被害で学校再開のめどが立たないなか、中学生約250人が集団避難のため家族のもとを離れました。行き先は約100キロ離れた石川県白山市です。避難を決断した娘を母親が涙を流しながら見送りました。 ■受験控え 一部の学校で授業再開 つかの間、穏やかな晴れ間が戻った被災地。子どもたちの日常は少しずつ戻りつつあります。避難所となっている石川県穴水町の中学校。受験を控えた3年生の授業がオンラインと対面で再開されました。 生徒 「皆の顔見て、本当に元気そうだなとホッとした」 「頑張って勉強して受かりたい」 ただ、余震におびえる状況は続きます。 生徒 「(Q.普段通り勉強できている?)いや、できていない」 「余震の怖さもあるので、安心できる環境とは言えない」 穴水中学校 広沢孝俊校長 「4割くらいの子どもたちが町外に出ている。すべての子どもに、全く同じように学力の保障ができればいい。学習の機会
スポーツ庁は8日、2022年度の「体力・運動能力調査」の結果を公表した。 同年度を含む最近10年間の体力テストの合計点(平均)を分析したところ、中学、高校、大学生など男子の一部年代で、新型コロナウイルス流行とほぼ同時期に低下傾向だったことが判明。専門家は感染拡大に伴う部活動などの活動制限が影響したとみている。 調査は1964年から毎年行われている。今回は昨年5~10月、握力や反復横跳び、立ち幅跳びなどの項目について6~79歳の男女7万4194人を対象に実施。5万6365人(回収率76%)から回答を得た。 同庁によると、体力テストの合計点(平均)について、最近10年間の推移を見たところ、成年(20~64歳)と高齢者(65~79歳)が男女ともに多くの年代で横ばいだった。一方、青少年(6~19歳)のうち、女子などが横ばいだったのに対し、中学や高校、大学生などに当たる年代の男子だけが、コロナ禍とほ
横浜市立大付属病院化学療法センターと慶応大医学部精神・神経科学教室の共同研究グループが、新型コロナウイルス禍の流行期に、10~24歳の女児と女性の自殺増加が顕著だったとする研究結果を発表した。就業年齢以下の女児にも増加傾向がみられており、経済対策だけにとどまらない女性に対するケアが必要だと警鐘を鳴らしている。(高木克聡) 研究では厚生労働省の死因別死亡数のデータを使用し、平成24年7月から令和4年6月までの10年間の自殺データを解析。男女別に10~14歳、15~19歳、20~24歳の3つの年齢層に分け、6カ月ごとに自殺数を計上。コロナ流行期とコロナ禍以前を比較したところ、女性の自殺に増加傾向がみられたという。 コロナ禍では女性や若年者の自殺増加が社会問題化。これまでは、非正規雇用などで社会基盤の弱い20~30代の女性が失業で経済的影響を受けやすいと指摘されていた。 一方、今回の研究では、就
新潟大学の榎本隆之特任教授らによる「HPVワクチンの有効性と安全性の評価のための大規模疫学研究」(NIIGATA study)の新しい報告が2022年9月に論文化され(※1)新潟大学はそのことを2022年9月12日付プレスリリースで紹介しました。そのタイトルは 「HPVワクチンによる子宮頸部前がん病変予防効果を確認」 です。 このタイトルを素直に読めば、この研究によって「HPVワクチンの接種で子宮頸部の前がん病変(がんになる前の異形成と呼ばれる状態)が防げることが統計的有意差をもって確認された」と多くの人が受け止めるでしょう。 実際に、このプレスリリース発表の2日後、ウェブメディアのメディカルトリビューンは「実証!HPVワクチンの前がん病変予防効果」と題して、プレスリリースそのままの記事を配信しました。 接種者全体では有効性に統計的な有意差が得られず ところがこのプレスリリースは、論文内容
2023年4月から、9価HPVワクチン「シルガード9」の定期接種が開始されてしまいました。当会議は、従来より定期接種とされてきた「サーバリックス」及び「ガーダシル」を上回る頻度で副反応が報告されているシルガード9の定期接種化に反対してきましたが、少なくとも定期接種化された今、対象者に正確かつ十分な情報を提供することは絶対に必要でしょう。 しかし、前々回の記事「HPVワクチンの有効性について新潟大学が不適切なプレスリリースを発表」で取り上げた問題に至るまで、HPVワクチンを推進する立場からは、繰り返し不正確な情報が発信されてきました。そしてその中には、新たにシルガード9が定期接種の対象に追加された現在でも、いまだに適切な情報の修正が行われていないものがあります。 事実に反するポスターの公開を続ける日本小児科医会 その一つが、日本小児科医会が2020年2月に公開したポスターです。このポスターに
2022年は神真都Qに参政党と、陰謀論絡みの団体が勃興し世間を驚かせる中、様々な陰謀論が流行した。2023年最初の記事では、日頃陰謀論をウォッチしている筆者にとって印象深かった2022年の陰謀論を紹介する。 10位. 新型コロナワクチンを打つと巨大な血栓ができるが、これは人工寄生虫である「新型コロナワクチンを打つと巨大な血栓ができる」という海外の陰謀論が輸入され拡散。元は一人のエンバーマーが主張したもので、そもそも根拠になっている遺体にワクチン接種記録がないことや、一般的に死後見られる血栓と見分けがつかないことから既に否定されている。 10月25日頃から「新型コロナワクチンを打つと巨大な血栓ができる」という怪情報が出回り、1,000RTを超えるツイートも出ていますが、これは既に海外のファクトチェックで否定されています。https://t.co/EaiKyAUa8h pic.twitter.
松野官房長官は、今年の9月までの出生数が調査開始以来、最も少なかった去年を下回っていることについて、「危機的状況である」との認識を示しました。 厚労省が発表した速報値では、今年1月から9月までの累計の出生数は59万9636人で、調査開始以来、最も少なかった去年と比べても4.9%下回っています。 松野博一官房長官 「調査開始以来、最も少なかった昨年の出生数を下回るペースとなっており、危機的状況であると認識をしています」 松野官房長官は、少子化の背景は「個人の結婚や出産、子育ての希望の実現を阻む様々な要因が複雑に絡み合っている」と述べ、「結婚や妊娠出産への支援、男女ともに仕事と子育てを両立できる環境の整備など、ライフステージに応じた総合的な少子化対策を進める」との考えを示しました。
本格的な冬の到来を前に新型コロナの感染者数がまた増加し始めています。そんななか、大人に比べて軽症で済むとされていた子どもも、重症化したり死亡したりするケースが増えています。 都のモニタリング会議で7日間の新規感染者数の平均が先月26日の3305人から4306人へと3割も増加した、との分析が公表されました。 東京都・小池百合子知事:「新規陽性者数は増加しており、今後の急激な増加に注意を払う必要がある。入院患者数は2週間連続して増加している」 10月以降、徐々に増加へ転じ、人出が増える年末年始へ向け警戒感が高まっています。 調査によりますと、比較的軽症で済む場合が多かった若い世代で重症化するケースが増えた、との結果が出ました。 これまでのオミクロン株の傾向とは違うデータが。 まもなく、ウイルスが活性化しやすい冬を迎えます。 厚生労働省によりますと、新型コロナウイルスのオミクロン株が主流となった
新型コロナウイルスの感染状況が落ち着く中、旅行や会食が活発になっています。こうした中、一部から「厳しすぎるのでは」との意見も上がっているのが、学校の感染対策です。 18日正午過ぎ、北九州市にある福岡教育大学付属小倉小学校の廊下で行われていたのは、給食の配膳です。 ■奥村記者 「給食の準備が始まりました。子どもたちはマスクをして、一方通行で受け取っています。」 ■子どもたち 「感謝の気持ちを持っていただきます。」 食事のあいさつを終えると、マスクを外します。机の間隔は、約1メートルです。向かい合わせには座らず、全員同じ黒板の方向を向いて、会話せずに黙々と食べています。おととし6月から新型コロナウイルスの感染対策として続けている“黙食”です。 ■福岡教育大学付属小倉小学校・6年生 「(黙食には)慣れました。3年間しているので。悲しいけど、給食はおいしいし、“コロナ”の感染対策もしっかりできて僕
東京都は、26日、新型コロナの感染が確認された男女合わせて25人が死亡したことを発表し、このうち、基礎疾患のない10歳未満の女の子が死亡していたことが分かりました。都内で基礎疾患のない10歳未満の感染者が死亡するのは初めてだということです。 都は26日、感染が確認された10歳未満の女の子と70代から100歳以上の男女の合わせて25人が死亡したことを発表しました。 都によりますとこのうち、10歳未満の女の子は基礎疾患がなく8月16日に医療機関で陽性の診断を受け、軽症だったため自宅で療養していました。 しかし、その2日後の18日容体が急変し、搬送先の病院で亡くなりました。 死因は不明で、都内で基礎疾患のない10歳未満の感染者が死亡するのは初めてだということです。 都内では今週月曜日までの1週間で報告された死亡者数は176人と過去最多となっていました。
那覇市は10日、1歳6か月児向けの健康診断に従事していたスタッフ4人と母親と別の子どものあわせて6人が感染するクラスターが発生したと発表しました。 保健所では新型コロナに感染していた母親が、マスクのひもが切れて10分間ほどマスクを着用しないでいた間、せきをしていたことなどによって感染が広がったとみています。 那覇市保健所の発表によりますと8月4日に那覇市金城にある施設、ともかぜ振興会館で行われた1歳6か月児向けの健康診断を受診した子どもの母親が翌日になって新型コロナウイルスに感染したことが確認されました。 この母親は、会場でマスクをしていたものの、途中でひもが切れてしまい、10分間ほどマスクを着用していなかったということです。 その後、保健師が気づき母親にマスクを渡しましたが、10日までの間に、健康診断に従事したスタッフ4人と別の子ども1人が感染し、保健所は最初に感染した母親を含めるとあわ
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く