京都大学、筑波大学、慶応義塾大学、東京財団が共同で行った研究により、コロナ禍の5歳児は、コロナ前の5歳児と比べて約4カ月の発達の遅れがあることが確認され、話題になりました。この研究を行った京都大学の佐藤豪竜先生は、「コロナ禍の生活、社会が子どもの発達と関連しているという結果が出たことは重要で、この発達の遅れは無視できないが、これから十分に取り返せる」と言います。研究結果を踏まえ、子どもへのかかわり方で必要なことなどについて聞きました。 【画像】最新の脳科学でわかった、0カ月から10歳の子どもの脳の領域【専門家】 ――佐藤先生たちが行った調査研究の概要を教えてください。 佐藤先生(以下敬称略) 今回発表したのは、首都圏のある自治体の全認可保育所(小規模保育事業所を含む)に通う1歳または3歳の乳幼児887人に対し、2017年から2021年の間、年に1回発達の様子を追跡調査した研究の成果です。