厚生労働省はワクチンの副反応疑い死の人数を1966人に更新した。接種が原因で発症したとみられる異常な症状で命を落とす患者たち。経験したことのない事態に医師や看護師は声をあげ始めた。 【写真】医者が明かす「痛い死に方ランキング」ワースト50 大阪医科薬科大学法医学教室の鈴木廣一名誉教授は、大阪府警から解剖を依頼された遺体にメスを入れ、思わず目を見張った。府内に住む61歳(当時)の男性、Aさんである。 心臓と肺をつなぐ太い動脈を切り離したときのことだった。血管から流れ出てきたのは、ドロリとした血の塊―血栓だ。男性の肺動脈には、コーヒーゼリーのような赤茶色の血栓がびっしりと詰まっていた。 「明らかな肺動脈血栓塞栓症でした」(鈴木氏) 脚などでできた血栓が血流に乗って肺の血管内に集まり、塞いでしまう疾患のことだ。 血栓は、そのほとんどが足首から膝にかけて走る静脈でできる。そのため鈴木氏はまず、左脚