斎藤忠久の「気になる数字」とは? グロービス・マネジメント・スクールそしてグロービス経営大学院で教鞭を執る、斎藤忠久氏による新連載。ファイナンスの観点から話題になったニュースを独自の視点で読み解くコラム。 ※本記事は、GLOBIS.JPにおいて、2006年9月14日に掲載されたものです。斎藤氏の最新の記事はGLOBIS.JPで読むことができます。 レコード大手エイベックス・グループ・ホールディングスの2004年3月期決算説明会の席で、依田巽会長兼社長(当時)は、その内容について「非常に健全になった」と胸を張った。2001年3月期には同社の売上高・利益の4割を稼ぎ出していた浜崎あゆみの貢献が、全体の1割程度まで下がったことに対するコメントである。 同社の04年3月期の売上高は01年同期と比べ約1割落ち込んでおり、普通に考えれば“稼ぎ頭”の売り上げが望ましくないからと、胸を張るのはおかしい。依