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ブックマーク / takagi-hiromitsu.jp (12)

  • 高木浩光@自宅の日記 - 「個人情報」定義の弊害、とうとう地方公共団体にまで

    ■ 「個人情報」定義の弊害、とうとう地方公共団体にまで 現行個人情報保護法の「個人情報」の定義に不備があることを、これまでずっと書き続けてきた。「どの個人かが(住所氏名等により)特定されてさえいなければ個人情報ではない」(のだから何をやってもよい)とする考え方がまかり通ってしまいかねないという危機についてだ。 2003年からはRFIDタグ、2008年からはケータイIDによる名寄せの問題を中心に訴えてきたが、当時、新聞記者から説明を求められるたび、最後には「被害は出ているのでしょうか」と、問われたものだった。当時は悪用事例(不適切な事例)が見つかっておらず(表沙汰になるものがなく)、これが問題であるという認識は記者の胸中にまでしか届かなかった。 それが、昨年夏から急展開。スマホアプリの端末IDを用いた不適切事案が続々と出現し、それぞれそれがなぜ一線を越えているか説明に追われる日々になった。ス

  • 高木浩光@自宅の日記 - ID番号は秘密ではない。秘密でないが隠すのが望ましい。なぜか。

    ■ ID番号は秘密ではない。秘密でないが隠すのが望ましい。なぜか。 俺、実は今日が誕生日なんだ……。 僕らはいったいいつから誕生日を隠さなくちゃいけなくなったんだろう。はてなにもmixiにもGREE*1にもニセの生年月日で登録した*2自分がいる。Facebookの友達にも生年月日を明かさない設定にしている。プライバシーやセキュリティを啓発する立場の者が生年月日を明かすだなんて、匿名主義者達の嘲笑の的にされかねない。そして気付いてみれば、誕生日を祝ってくれるのは、両親とほんの数人の身近な友人だけになっていた。 先月、スマホアプリのプライバシー騒動の件で立て続けてにいくつもの取材を受けた*3が、決まって聞かれるのは、「利用者が気をつけるべきことは何でしょうか」という問いであった。 これに対して私が答えたのはこうだ。「利用者が何か気をつけなくてはならないようではいけない」と。つまり、事業者が解決

  • 高木浩光@自宅の日記 - 話題の「カレログ」、しかしてその実態は。

    ■ 話題の「カレログ」、しかしてその実態は。 ここ数日、テレビのワイドショーで連日取り上げられている「カレログ」だが、以下の話はまだマスメディアでは取り上げられていないようだ。 カレログのサービスが開始されたのは8月29日だったが、9月1日にリイド社から「GALAXY S2 裏活用バイブル」というエロ*1が出版されていた。このの企画・編集を担当したのは、有限会社マニュスクリプトであり、カレログのサービス提供者と同一であることが判明している。 このの表紙には以下のように、「スクープ!! (秘)アプリで彼女の動きをGPSでリアルにチェック!」と書かれている。 何のことかというと、まさに「カレログ」の紹介記事である。 「禁断! ギリギリ裏アプリ徹底研究」という最終章に掲載されており、以下のように、「大事な彼女の行動を追跡チェック!」、「悪用厳禁! 究極のストーキングアプリ!」、「パートナー

  • 高木浩光@自宅の日記 - 「Tポイントカード3人に1人が持つ」は本当か、街角で聞いてみた

    ■ 「Tポイントカード3人に1人が持つ」は当か、街角で聞いてみた 先週、マイナンバー制度(納税番号制度(aka 共通番号制度))のICカード配布の話の流れで、(住基カードが4%しか普及していないのに)TSUTAYAのTポイントカードは「今や国民の3人に1人が持つ」という話*1が話題になっていた。「共通番号を官民で使えばカードを1枚にできる」などといった主張も出ていた。 その一方で、当にそんなにたくさんの人が持ってるのか疑問だとの声も出ていた。「レジから聞こえてくる声に耳を傾けていると、Tポイントカードを持ってる人なんて存在しないんじゃないかと思えてくる。」という声もあった。(「Togetter - 「「ポイントカードはお持ちですか」への反応」」参照)。

    drillbits
    drillbits 2011/09/10
    43よ
  • 高木浩光@自宅の日記 - MacユーザはIPv6を切るかnet.inet6.ip6.use_tempaddr=1の設定を

    MacユーザはIPv6を切るかnet.inet6.ip6.use_tempaddr=1の設定を Mac OS Xの初期設定の危険性 私の周囲に物理的に近づくことのできる人は、私が使っているノート型コンピュータの無線LANインターフェイスのMACアドレス*1を知ることができる。たとえば、セミナー等で私が講演している会場に来れば、講演中に私が無線LANのスイッチを切り忘れていたなら、無線LANのパケットを傍受することで私のMACアドレスを知るだろう*2。それだけでは他の人のアドレスと混じって区別できないだろうが、別の場所で再び同じことをすれば、両方に存在したものが私のMACアドレスだ。 これはもう隠しようがないので、先に自ら暴露してしまおう。「00:1f:5b:d1:ec:bd」は私のMACアドレスだ(図1)。 これを暴露するのはリスクのある行為であり、お薦め出来ない。また、仮に他人のMA

  • 高木浩光@自宅の日記 - 「日本のインターネットが終了する日」あとがき

    ■ 「日のインターネットが終了する日」あとがき 10日の日記「日のインターネットが終了する日」には、書ききれなかったことがある。また、頂いた反応を踏まえて追記しておきたいこともある。 青少年は結局どうすればいいのか はてなブックマークのコメントに、「当に知らなければいけない人には理解されないかと思うとね・・・哀しくなってくる」という声があった。リンク元のどこだったかには、「肝心の子供たちにはどう説明したらいいんだ」というような声もあったと思う。 契約者固有IDの送信を止める設定をしてしまえば、モバゲータウンや魔法のiらんどなどが使えなくなってしまう。設定をアクセス先毎に変更しながら使うという方法もあり得るが、子供たちにそれをさせるのは無理な話だろう。保護者としては、確実に安全に使える設定を施した上で電話を子供に渡したいはずだ。「住所氏名は入れちゃ駄目」というのは、これまでも子供たちに

  • 高木浩光@自宅の日記 - EV SSL導入に伴い生じ得る特有の脆弱性

    ANSER WEBというASPサービスでインターネットバンキングを提供している金融機関が、EV証明書を導入した理由は、「NTT DATA CORPORATION」という社会的信頼の高い企業による運営であるという表示によって、利用者に物サイトであることの確認手段を提供したことにあるのだから、これらの金融機関は、利用者が「NTT DATA CORPORATION」という名称さえ見てくれればいいことを前提としている。 しかし、もし、図3のように、ドブログのようなサイトでまで緑色で「NTT DATA CORPORATION」と表示されるような世の中になってしまったら、どうなのだろうか。 まず、少なくとも、EV証明書導入サイトがやってはいけないことがある。 もし、ドブログのユーザコンテンツ(つまりブログ)のページが、https:// でも表示できるようになっていたらどうか。どこの馬の骨ともわからな

  • 高木浩光@自宅の日記 - 主婦の友社が早速やらかしてくれました

    ■ 主婦の友社が早速やらかしてくれました 仕事がはやい。 赤☆ネットのご利用環境 セキュリティ証明書(Mozilla Firefox3をご利用の方), 主婦の友社 愛読者サイトにアクセスをすると下の画面が表示されます。「赤☆ネット」は「www.en-jin.com」のセキュリティーを使用しているために、このような警告がでますが ご安心してご利用ください。

  • 高木浩光@自宅の日記 - ハマチをちゃんとテリヤキにするのは難しい, CSRF脆弱性を突く攻撃行為を現行法で処罰できるか

    ■ CSRF脆弱性を突く攻撃行為を現行法で処罰できるか CSRF脆弱性が攻撃されることは、それがもたらす被害の内容によっては、不正アクセス禁止法が守ろうとしているものと同等のものが侵害される場合もある。たとえば、人でなければ見ることのできないはずの情報が、CSRF脆弱性を突く罠を仕掛けた者に送信されるといった攻撃は、不正アクセス行為の典型的な侵害事例と同様の被害をもたらす。また、同法の目的である「アクセス制御機能により実現される電気通信に関する秩序の維持」(第1条)が損なわれるという点も共通する。 しかしながら、CSRF脆弱性を突く攻撃行為は、結果が同じてあっても手段が異なるために、不正アクセス禁止法による処罰は難しいのではないかと以前から思っていた。これについては、2005年7月3日の日記「クロスサイトリクエストフォージェリ(CSRF)対策がいまいち進まなかったのはなぜか」にも書いた。

  • 高木浩光@自宅の日記 - ASPとかJSPとかPHPとかERBとか、逆だったらよかったのに

    ■ プログラミング解説書籍の脆弱性をどうするか 印刷されて流通する書籍に脆弱性がある、つまり掲載されているサンプルコードにズバリ脆弱性があるとか、脆弱性を産みやすいコーディングスタイルを身につけさせている解説があり、それが脆弱なプログラマを生産し続ける根源になっている問題は、「なんとかしないといけないねえ」と以前から言われてきた。 ソフトウェア製品の脆弱性は、指摘があればパッチが提供されたり修正版に差し替えられたりするが、書籍の脆弱性はどうか。正誤表が差し込まれるとか、回収する措置がとられるかというと、それは望めそうにない。言論には言論で対抗すればよいということになるだろうか。 久しぶりにいくつかの書籍について調べてみた。先月園田さんの日記などで比較的評判良く紹介されていた2冊を読んだ。 山勇, PHP実践のツボ セキュアプログラミング編, 九天社, 2004年6月 GIJOE, PHP

    drillbits
    drillbits 2007/12/26
  • 高木浩光@自宅の日記 - 技術用語「cache」が政治的な言葉として拡大利用される

    技術用語「cache」が政治的な言葉として拡大利用される そもそも「cache」とは コンピュータ用語としての「cache」は、当初はキャッシュメモリを指すものとして登場した。英単語としての「cache」の来の意味は、辞書によれば、 cache ―n 《料や弾薬などの》隠し場, 貯蔵所; 《隠し場の》貯蔵物; 隠してある貴重品; 【電算】 キャッシュ (cache memory). make (a) cache of… …をたくわえる. ―vt (隠し場に)たくわえる, 隠す; 【電算】 〈データを〉キャッシュに入れる. [F (cacher to hide)] 研究社 リーダーズ英和辞典第2版 とあるように隠れた蓄え場所を指すが、キャッシュメモリはまさにそれである。 下の図のように、キャッシュはメインメモリとCPUの間に配置され、キャッシュがあることによって演算の実行速度が向上す

    drillbits
    drillbits 2007/12/05
  • 高木浩光@自宅の日記 - 無線LANのMACアドレス制限の無意味さがあまり理解されていない

    ■ 無線LANのMACアドレス制限の無意味さがあまり理解されていない 職業マスメディアに代わって、ブログスタイルのニュースサイトが人気を博す時代になってきた。海外の話題を写真の転載で紹介する安直なニュースも人気だ。 このことろなぜか、無線LANのセキュリティ設定について書かれた記事を何度か見た。おそらく、ニンテンドーDSがWEPしかサポートしていないことが不安をもたらしている(そして実際に危険をもたらしている)ためだろうと思われる。 セキュリティの解説が増えてきたのはよいことなのだが、内容に誤りのあるものが少なくない。 実は危険な無線LAN, らばQ, 2007年10月21日 この記事には次の記述があるが、「接続されなければMACアドレスは盗まれない」という誤解があるようだ。 MACアドレスというのは、機器固有のIDのようなものです。たいていの無線LANアクセスポイントにはMACアドレスフ

    drillbits
    drillbits 2007/11/06
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