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「哲学のない時代は不幸だが、哲学を必要とする時代はもっと不幸だ」――哲学者・國分功一郎インタビュー #2 | 文春オンライン
何も信じられなくなってしまった時代に、デカルトの哲学が生まれた ――真理を扱う哲学は政治に関われない... 何も信じられなくなってしまった時代に、デカルトの哲学が生まれた ――真理を扱う哲学は政治に関われないとなると、じゃあ哲学って何ができるんだ、と思ってしまうのですが……。 國分 アーレントは本当にすぐれた哲学者ですが、今言ったような理由から哲学の歴史に対して批判的でした。だから彼女は「自分は哲学者ではない、政治学者だ」と言ったりしています。アーレントが「哲学は真理を扱う」と言った時には既にそこに批判の意味が入っているわけです。僕自身は「哲学は真理を扱う」という命題は半分正しいけれども、半分間違っていると思っています。というのも、哲学は漠然と真理を考えているわけではないからです。「人間とは何か」とか「時間とは何か」とか、哲学は漠然とそんなことを考えているんじゃないんです。哲学は常に問題を考えているんです。突きつけられた問題に応答しようとしている。 たとえば僕の専門の17世紀の哲学者にデカルトが
2017/07/18 リンク