川崎市の中1殺害事件で被害者が見つかった現場付近には、途切れることなく大勢の人たちが訪れ、花束が山のようになっていた=川崎市川崎区で2015年3月3日、小川昌宏撮影 「若者が街に出るからまた感染者が増えるとテレビで言っていた。それってどうなの?」。大学生たちがふに落ちないという様子で話していた。たわいもない会話ではあるが、そんなに若者たちは社会やメディアから批判的に見られていると感じているのか、と引っかかった。 緊急事態宣言中、閑散としたファミリーレストランで高齢の夫婦やグループが昼間にビールを飲んでいるのを何度か目にしたことがある。自粛生活のストレスを発散しているのだと、会話の端々から聞こえてきた。少し胸がざわついた。給仕をする若いウエーターの視線が気になったからである。 感染の恐れがあっても仕事をしなければ生活できない。店が閉まれば仕事を失う。そんな若者たちにとって、働かなくても自宅で