【味の素特別顧問歌田勝弘さんへのインタビュー】味の素株式会社(以下、味の素社)第7代社長(1981~1989年)を務めた歌田勝弘氏に味の素社の歩みを聞き、永続するブランドと企業活動の秘訣を探った。 第2回は、業界に先駆けて設置した広報室がどのような役割を担い、どのような活動を展開してきたかを聞いた。 インタビューでは、編集部からの簡単な質問に対して、歌田氏は詳細な内容を一息に話されたため、聞き書きの形で記した(カコミ部分は齋藤)。 社会とのかかわりを担当する専門部署 オルニーの論文発表に対して、味の素社は科学者に検証を求める一方、消費者への情報発信も開始した。ただし、それは企業から社会への一方通行のものではなく、社会と企業とで意見・情報を出し合い、良好な関係づくりを目指すものであった。それを担当したのが、当時国内企業に見られなかった新しい部署、広報室である。 他に先駆けて広報室を設置 味の