【ニューヨーク=柳沢亨之】8日付米紙ウォール・ストリート・ジャーナルは、「西側の一部諸国」が、福島第一原発事故を巡る天野之弥・国際原子力機関(IAEA、本部・ウィーン)事務局長の対応ぶりに不満を強めており、重要な国際会合で意図的な「天野外し」を行っていると伝えた。 同紙によると、主要8か国(G8)のうち3か国の原子力担当高官が、IAEAは福島事故に関する迅速で正確な情報提供に失敗し、天野事務局長は「依然として日本政府の影響下にある」との懸念を持っていると伝えた。このため、6日から始まったIAEA定例理事会の最中の7日にパリで原発安全策を巡る閣僚級会議を開いたほか、IAEA年次総会が行われている9月22日にも国連本部で同様の閣僚級会合を開き、天野事務局長が出席できないようにしたという。3か国の国名は報じられていない。