東大医科研発のベンチャー企業で、ジャスダック上場のテラ(社長・遊佐精一)が、8月に設置した第三者委員会と、その調査結果や費用を巡って揉めている。これまで有識者やジャーナリストが第三者委を批判することはあったが、調査対象の企業そのものが第三者委と紛争を起こすのは異例のことだ。 「調査の経緯も調査報告書の内容にも、第三者委の常識から考えて重大な問題がある。加えて第三者委の費用請求が合計1億1700万円とは、前期のテラ社の売上高の12%強と法外だ。そもそも何が不祥事なのかさっぱり分からなかったのに、なぜそれだけ費用がかかるのか」 10月24日の決算説明会で憤りを露わにしたのは、テラの代理人である郷原信郎弁護士。テラ側は減額を求める方針だ。 第三者委が依頼された調査事項は2点で、①今年4月2日に締結したGFAキャピタルとのファイナンシャル・アドバイザリー(FA)契約が取締役会を経ていないことの是非