はじめに JRFさん(id:jrf)からIDコールを頂戴して、「cocolog:85386184」というブログエントリーを拝見したところ、「神々のための黙示録」という小説が紹介されていましたので、これを読ませていただくことにしました。このエントリーは、この小説に対する私の感想です。 舞台となっている世界 「神々のための黙示録」は、「「最後の審判」後の世界を巡る神学的フィクション」というキャッチコピーを持っています。この小説の舞台となっているのは、このキャッチコピーが示しているとおり、キリスト教において「最後の審判」と呼ばれるイベントが発生したのちの世界です。キリスト教の教義によれば、「最後の審判」が発生したとき、すべての人間は復活し、天国または地獄のどちらかを行先としてキリストから言い渡されることになっています。ですから、「最後の審判」ののちの世界としては天国と地獄があるわけですが、この小