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ブックマーク / minimalism.jp (7)

  • 能力のマキシマリスト 佐々木典士

    ただの物が少ない人? 都会のミニマリスト暮らしを経た後の、ぼくの課題はこうだった。 「できるだけ自分で多くのことができるようになりたい」 後になって、色々な人が指摘するようになったが、都会のミニマリスト暮らしは生活の多くのことを他者に依存している。現代人のほとんどがそうだと思うが、住んでいる家は誰かが建てたもの、着ている服も、べ物もお金を払って手に入れている。 生活は快適そのものだったが、次第に消費だけする人としてその快適さが成り立っていると思うと、飽き足らなくなってきた。消費から生産へ、そんな方向性を意識していた。 そうして物理的にも精神的にも身軽になった2016年頃から、全国各地の様々なコミュニティに足を運ぶようになる。自然農やパーマカルチャーを実践している人、セルフビルドで住まいを作っている人、仲間たちとシェアハウスで自給自足に近いような暮らしをしている人、狩猟に携わる人たち。そう

    能力のマキシマリスト 佐々木典士
  • ストーリーで買う、ストーリーで手放す 佐々木典士

    レストランに行って「ブルターニュ産オマール海老のポワレでございます」とかなんとか言われながら一皿出されたとする。フランスのどのあたりがブルターニュ地方かよくわからなくても、ヨーロッパの青い海でピチピチ跳ねていた海老がはるばるやってきて、訓練されたシェフの手にかかって大切に料理されて目の前に出てきているのかと思うと、味以上の何かを楽しめる気がする。 こういう風に単に商品やサービスを消費するだけではなく、それに付随するストーリーを提供する/楽しむことはずいぶん前から行われている。 スーパーに行けば、にっこり笑った作業着姿のおじさんの写真とその人の名前がついた野菜が売っている。「私が丹精込めて作りました」という宣伝文句を見れば、生産の現場を少し想像したりする。 ぼくがマツダのロードスターを楽しんでいるのは、その開発秘話、たとえばトランスミッションはどういうすったもんだがあって開発されたということ

    ストーリーで買う、ストーリーで手放す 佐々木典士
  • 自分は、いちばん身近な他人 佐々木典士

    先日、ミニマリズムの取材があったので 取材先に行くまでの電車のなかで「ぼくモノ」を読み返していた。 ブログでも何でもいいが何か書いたことのある人なら、 それほど時間が経っていないのに、自分が書いた文章を忘れる経験があるのではないだろうか? 「こんなこと書いたっけ? こんなこと考えてたの?」 自分が書いたことに助けてもらったり、感心することもある。 「ほほう、なかなかいいこと書くやん」 を書く以前は、著者はに書いている内容はすべて暗記して、 いつでも使いこなせる状態なのかと思っていたが、ぜんぜんそんなことはなかった。 『ジョジョの奇妙な冒険』の荒木飛呂彦先生も、2007年頃のインタビューで 「ファントム・ブラッド(初期の作品)あたりは他人の作品のような感じがあする。冷静にファンみたいな感じで読めます」 「描いたスタンドやキャラクターも忘れるので、読み返して思い出すことがある。読者のほうが

    自分は、いちばん身近な他人 佐々木典士
  • 「書きたくない」という日記 佐々木典士

    友人に、英語の日記を毎日スマホでつけている人がいる。 日記は「自分の気持ち」「表現したいこと」を直接書くので、 英語を話すときにも、とても役立つということだった。 その友人は何年もそれを続けているが、 もちろん日によって書きたくないときもあるという。 そんなときはどうするかと言えば、 「書きたくない」と日記に書くというのだ。 この一行からすべて始まる。 「書きたくない。だって今日は仕事がとても大変で疲れているから。なぜ仕事が大変だったかと言えば……」 と、書き始めさえすればなんだかんだで書くことが続いていく。 中原昌也さんは「書きたくない」ということを、小説やエッセイに書き続けていたことがあって、 もはやひとつのテーマのような存在感を持っていた。 どうしても気分が乗らなければ 「書きたくない」という一行を書くだけでもいいと思う。 自分の気持ちの沈みを、日付とともにしっかり記録することになる

    「書きたくない」という日記 佐々木典士
  • 「偶然」がもたらす効果 佐々木典士

    偶然というのは、たまたま起こったというだけで、かなり強い印象を残す。 twitterはリストでチェックしているのだけど、 先日タイムラインで別々の人が「元琴欧洲のブログがすごい」という内容のことを挙げていて、それが連続してTLに流れてきた。 こうなるともうそのブログをチェックせずにはいられない。 でも一回おすすめされたぐらいではダメで、 別々の場所でおすすめされているのを2回以上見ると気になってくる。 おそらく自分が忘れているだけで、実は複数回目にしているために 印象に残り、選んでいるものは結構あるんではないだろうか? 偶然に惹かれるというのは、恋愛においても効果的なようだ。 「世界中がアイ・ラヴ・ユー」という映画では、 たまたま意中の相手(ジュリア・ロバーツ)の好きな音楽や絵画の情報を得た ウディ・アレンが偶然をよそおって彼女に出会う機会を作り近づいていく。 自分とは違うからこそ惹かれ

    「偶然」がもたらす効果 佐々木典士
  • 占いはしょうもない?  佐々木典士

    占いにはまるで興味がなく「バーナム効果」以上のものが何かあるのか疑問だった。 バーナム効果というのはたとえば、 「あなたは他人から見るといつも気丈に振る舞っているように見えますが、実は内面で不安を抱えていることもあります」 「あなたは社交的で愛想が良いように見えますが、内向的で遠慮がちなときもあります」 などと誰にでも言える性格の記述を、自分だけの質を言い当てられていると思い込んでしまうこと。このバーナム効果を気付かれないように、いかにその人だけにカスタムされたように表現するかが、占い技術なのではないかと思っていた。 「運」という言葉も全然好きではなく、「ぼくモノ」を書くにあたっては「片付けしたら運気がよくなる」という主張に対して、もうちょっとちゃんと説明しませんかという思いもあった。 しかし、非合理的だと切り捨てるのは簡単でそこでおしまいだけれども、もうちょっと他に考えられることもあ

    占いはしょうもない?  佐々木典士
  • 電気自動車の本当の話をしよう!! 佐々木典士

    新聞を読んでいると、ここのところEV(電気自動車)関連の話題がとても多い。 フランスは2040年までにガソリン車とディーゼル車の販売を禁止。イギリスも追随している。 中国は来年から自動車メーカーごとに一定数の新エネルギー車(EV/PHEV)の販売を義務づける。 メーカーのほうでも、ボルボは2019年以降、すべての車をEVかハイブリッドにする。 VWも2025年までに30種類のEVを発売する。 ぼくが乗っているのは、三菱のミニキャブミーブトラックという、軽トラの電気自動車。(航続距離はJC08モードで104km)。 10月2日にはJC08モードで400kmの航続距離という、新型リーフが発売開始になった。 電気自動車に乗っている人は日ではまだまだ少ない。2016年のシェアはたった0.1%だそう。(ちなみにノルウェーでのシェアは17.5%)。ぼくが電気自動車に乗りはじめて、4ヶ月が経った。だか

    電気自動車の本当の話をしよう!! 佐々木典士
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