パンダのため息 年度末の在庫どこの出版社も同じだろうけど、年度末が近づくと重版をしたくない。 なぜなら、年度末の在庫は所得とみなされ、課税対象になるから。 あたしが営業部にきて初めて学んだことが、 「本は校了したら完成、ではなく、書店で売れて初めて"本"になる」。 編集時代、見本ができたときに小さな満足感を味わっていた自分が恥ずかしい…… 本は買う人がいなければ、ただの紙の束でしかないんですもんね(^_^;) いやいやそれどころか借金の証文ともいうべきやっかいもの。 持っているだけで出版社は税金を納めなくてはならないし、 ゆくゆくは断裁処分するコストも掛かるのですから。 しかも、他のメーカーと違って、再販制なので在庫一掃セールができない。 どの業界でも、企業は在庫を持ちたがらないものでしょうが、 出版社が格別に在庫を恐れるのはそこに理由があるわけですね。 だから、出版社は在庫を持ちたくない。 だから、絶版が増えるわけ
