元外野手の滝野要氏、戦力外通告で「楽になりました」 体は疲れているのに、眠気はやってこない。翌日も試合がある。寝て体力を回復しなければと焦ると、余計に目が冴える。一睡もできず、気づけば朝。そんな日が、4年間の現役生活で何度もあった。今月、中日から戦力外通告を受けた元外野手の滝野要氏は、素直に思った。「もう考えなくていいんだと。楽になりました」。プロ選手としての岐路は、解放の瞬間でもあった。 プロの世界に身を投じ、苦しみと真正面から向き合うようになる。1軍と2軍ではっきりと引かれた線。首脳陣は期待を込めて鼓舞してくれているのは分かっても、ふとした言葉が鋭利に突き刺さる。「そんなんやったら一生2軍だぞ」「だからダメなんだ」……。弱い自分に打ち勝とうとすればするほど、知らないうちに自分を追い込んでいた。 自ら病院に出向き、自律神経の病気だと診断を受けた。一部の球団スタッフには打ち明けたが、チーム