ブックマーク / ameblo.jp/kyupin (7)

  • 『アスペルガーは失言を誘う』

    アスペルガー症候群の一部にドクターショッピングばかりしている人たちがいる。そのような人たちがうちの病院にも時々流れてくる。ドクターショッピングになる理由だが、精神科病院やクリニックに行っても、彼らのニーズに応えてくれないということがある。転院のきっかけは、「ひどい扱いをされた」とか「気に入らない看護婦に意地悪なことを言われた」などの病院の応対についての不満や、「静かな病院に変わりたい」、あるいは漠然と「主治医との相性が悪い」というものもある。 ところが、他の病院に行ったとしても、彼らの悩みはなかなか解決しない。うちの病院にやってきたアスペルガーのドクターショッピングの人たちでは、正しく診断されていることが過去に1度もなかった。こういうことを見ても、適切な扱い方をされていないことが想像できる。 ところで、アスペルガー症候群なる診断は、精神科ではそれほどされていないように思っている。僕のある友

    『アスペルガーは失言を誘う』
    kbeee
    kbeee 2019/09/05
    相手がどう思われるか分からないとフィードバックが起こらず壊れたテープレコーダー状態に。彼らに必要なのは粘り強く指摘・指導し続けることだろうから、単に通常の医療と相性が悪い。
  • 『「お医者さまの奥さんのバカぶりについて」の補足2』

    先日のエントリの内容がわからない人たちもいるようなので、もう少し具体的に書きたい。あのエントリの意味がわからない人はまさに当事者の人たちかもしれない。当はブログが荒れる原因になるし、一部の人に嫌われるのでこれ以上書きたくないのだが、この機会にまとめて書かないと、もう書かないと思うから。 あのオバサンは、「はて?」と思うような奇妙なことをした。そのオバサンの子供たちは、科目ごとに別の家庭教師がついていたのである。 女の子は僕と同じ大学の学生が教えていたのだが、その女の子が唯一成績が良いため、その一般学部の学生の能力を買いかぶるに至った。オバサンによれば、「その学生はうちの医学部でも軽く通る」というのである。既に、僕は呆れ果てている状態で「はい、はい」といった感じである。僕はもうおなかいっぱいであった。その学生を休学させ、1年予備校に通わせ医学部を受けさせたのである。 結果はもちろん不合格で

    『「お医者さまの奥さんのバカぶりについて」の補足2』
  • 『お医者さまの奥さんのバカぶりについて』

    元々、このブログではこのようなエントリは避けていたが、たまには良いのではないかと思った。アメブロにも尖ったエントリは歓迎されないと書かれてあるし。こういうエントリは滅多に書かないので、たまにアップする時はよく味わって読んでほしい。 僕は親戚に医師や歯科医師が全然いないのであるが、なぜか友人にはそういう関係の人が多かった。過去ログでもそれが出てくる(参考)。そんなこともあり、僕は偶然、子供の頃から長く医師の家庭を観察できる立場にあった。 僕は医者であるが、かつては普通の家庭の子供だった。だからどうしても普通の家庭の視線にはなる。うちには子供がいないので、今でもそういう見方が変わらない。何でも好きなことがいえるのである。 大学入学後、家庭教師に行くことになったが、僕は医者の師弟と普通の家庭の師弟など幾人かを教えた。もちろん家庭の経済レベルは平均より高かった。家庭教師をつけられる家庭はそう多くは

    『お医者さまの奥さんのバカぶりについて』
  • 『人をうつに陥れる達人』

    普通、こういう人を直接、精神科医が見ることは少ない。たいていは患者さんからの又聞きである。そういう人が上司にいたりすると部下は相当に困惑し悩む。一部の人は精神が耐えられる範囲を突破し、うつ状態や神経症状態になったりする。 そういう人たちがしばしば精神科にやって来るので、「人をうつ状態に陥れる達人」について又聞きの範囲で種々の特徴を掴むことはできる。 まあ徒然なるままに、その特徴を挙げていくと、まずある程度上の役職までなったような人なのでそれなりに能力は高いんだと思う。 しかし彼ら(彼女ら)は、人の気持ちを配慮する能力が欠如しているので、相手を傷つけることを言ってしまったりする。もちろん仕事上で、何がしか言わざるを得ない場面もあるだろう。しかし少なくとも、そんな風に言わなくても良かろうというのが多い。 重要な点は、彼らが相手を深く傷つけたことに気付かない点だと思う。 そういう人たちが、なぜ上

    『人をうつに陥れる達人』
    kbeee
    kbeee 2014/08/20
  • 『強迫の落とし穴』

    強迫神経症ではなくても、多くの精神疾患に強迫症状は合併しうる。近年、特に言われているのは自閉性スペクトラムと摂障害であろう。 双方、精神所見がある場合、どちらを優先するかだが、明白に自閉性スペクトラムがあるのならそちらを優先すべきである。そのように診断することで、精神科での疾患統計がより正確なものになる。 自閉性スペクトラムを優先すべき主な理由は、自閉性スペクトラムは生来性のものだが、一方、強迫症状は生来性とは言い難いからである。ただし、物心ついたときに既にそれっぽい所見が散見されることはある。 典型的な統合失調症の人は膨大な患者数に比し、強迫を合併している人は少ない印象。稀と言ってよいかもしれない。 若い患者さんの場合、強迫は人生を変えるほどの大きな過ちを犯す伏線になる。 これは犯罪を言っているのではない。例えば日常での大きな判断に影響を及ぼし、結果的にとりかえしのつかない結末をもたら

    『強迫の落とし穴』
    kbeee
    kbeee 2014/07/31
    “典型的な統合失調症の人は膨大な患者数に比し、強迫を合併している人は少ない印象。稀と言ってよいかもしれない。”
  • 『赤』

    実は、一連の発達障害の話は前回のエントリで終わりにしようと思っていた。しかし、思わぬほどのレスがつき、また全般を通してみると、共感していただいた読者の方が多いようなので、そうでない人たちのためにあと1つだけ追加のエントリをアップすることにした。そんなこともあり大変なので、今回の一連のエントリは特別なもの以外は個々にレスはしない。 今回、器質性脳障害のために暴力行為が出現している子供の話をしている(はさみで刺した子供と脳炎後足払いをする子供)。このうち、脳炎後に足払いをするようになった子は、決していじめを受けたからそうしているわけではなく、器質性脳変化による後遺症によるものだ。病前はそのような子供ではなかった。(参考) だから、アスペルガーの人の暴力性、衝動性、あるいは触法性は、ある種の生来性のものであって、いじめを受けたという後天的なものは、アスペルガーの精神症状を形成する1つのファクター

    『赤』
    kbeee
    kbeee 2014/06/11
    アスペルガーの暴力性、衝動性、あるいは触法性が後天的なものではなく、生来的な件
  • 『精神疾患と暴力、触法性』

    これは部分的に「頭部外傷から統合失調症になるのか?」続きになっている。 かつて頭部に外傷を負った人の統合失調症は、当初は誤診されることもある。それはCTやMRIを実施すると、実際に頭の中に何か異常があるからである。こういう誤診の症例をかなり見たが、結局は画像に惑わされて、質が見えないからだと思う。統合失調症は頭蓋内に何かあったとしてもそうなのである。 精神病院内で真に暴力的で危険な入院患者は、統合失調症の人はあんがい少なく、頭部外傷後遺症、てんかん性精神病、頭蓋内に器質異常を持つ知的発達障害、脳炎後や脳出血後などの器質性精神病の一部である(もちろんすべてではない)。他、暴力的な発達障害の人々、精神病質の一部の人たち、統合失調症の人では緊張型の一部の人である。 一般に統合失調症の人々は精神病院内では紳士的である。これは生来の性格が内向的で、人との交流も少なく大人しい人が多いことがある。また

    『精神疾患と暴力、触法性』
    kbeee
    kbeee 2014/06/11
    脳の器質変化と暴力性の関係、アスペルガーの近縁性
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