朝日新聞の記事によると、東京電力は、新潟県・柏崎刈羽原子力発電所に97台ある地震計の記録のうち、63台分の本震の波形データの一部が消えていたと発表した(東京電力によるプレスリリース)。 地震が起こった16日、東京のサーバにデータを送るための電話回線が繋がらない一方で、余震が多発したことで記憶装置が満杯になった。このため、初めに記録された本震データの上に、後で起きた余震のデータが上書きされてしまったという。今年3月の能登半島地震の際、北陸電力志賀原発でも同じ理由でデータが失われていた。そこで東電は、今年度から来年度にかけて新しい装置を設置する予定だったが、その前に地震が起きてしまった。 東電は、既設地震計による地震記録のうち最大加速度値は消失していないことなどから、今回の事故に対して「十分な検討ができる」としている。