タグ

科学に関するko_iti301083のブックマーク (26)

  • 進化は偶然によって決まるのか?──『進化の技法――転用と盗用と争いの40億年』 - 基本読書

    進化の技法――転用と盗用と争いの40億年 作者:ニール・シュービンみすず書房Amazonこの『進化の技法』は、『ヒトのなかの魚、魚のなかのヒト: 最新科学が明らかにする人体進化35億年の旅』や『あなたのなかの宇宙』で知られる古生物学者・サイエンスライターのニール・シュービンによる、わかりやすい進化解説のである。 ほとんどの人は生物が進化によってこれまで姿かたちを変化させ人間もその流れの中に位置する一動物であることは知っているだろうが、その細かな仕組み、仕様まで深く理解している人は多くはないのではないか。たとえば、通常生物は一足とびに進化するものではないと言われているが、世の中にはそうした状況を想定しないと説明がつかないように思えるケースもある。 たとえば鳥が飛行するための羽や、水の中で暮らしていた生物が陸で暮らすための肺などはその最たるものだろう。少しずつ羽が伸びていって、どこかのタイミ

    進化は偶然によって決まるのか?──『進化の技法――転用と盗用と争いの40億年』 - 基本読書
    ko_iti301083
    ko_iti301083 2021/10/28
    小松左京の『はみだし生物学』をより具体的にした話かな?
  • 行動経済学の『ずる』は予想以上に不合理 - 本しゃぶり

    ダン・アリエリーの論文の一つに再現性が無い。 調査の結果、データが全部捏造されたものだという。 どうしてこうなった。 ダン・アリエリーへの疑い ベストセラーとなった行動経済学に『予想どおりに不合理』がある。このブログでも何度かお勧めしているで、読んだ人も多いだろう。 予想どおりに不合理  行動経済学が明かす「あなたがそれを選ぶわけ」 作者:ダン アリエリー早川書房Amazon 書の著者、ダン・アリエリーが共著者である論文について、データ捏造の疑いがかけられ話題となっている。 実験の主導者であるアリエリーは、「データが捏造されていること」については同意しているが、問題のデータは研究パートナーの「保険会社からもらったもの」であり、自分および共同執筆者たちはプライバシーの観点からデータ収集・データ入力・データのマージには関与していないと言っている*1。 件はデータの不正を暴く過程が面白

    行動経済学の『ずる』は予想以上に不合理 - 本しゃぶり
    ko_iti301083
    ko_iti301083 2021/08/22
    悪魔は正門からではなく裏口からそーっと入ってタップダンスでかき乱す。
  • われわれは地球外文明に向けてメッセージを送るべきなのか?──『彼らはどこにいるのか: 地球外知的生命をめぐる最新科学』 - 基本読書

    彼らはどこにいるのか: 地球外知的生命をめぐる最新科学 作者:キース・クーパー発売日: 2021/04/24メディア: 単行地球外知的生命──エイリアンは存在するのだろうか。存在するとして、どこに、どんな文化を持って存在するのだろうか。人は科学で、SFで、奇妙な説から真面目な説までこれについて検討してきたが、近年科学技術の発展に伴いデータが揃い、仮説も探査も精度を増してきた。 書『彼らはどこにいるのか』はそうした地球外知的生命探査をめぐる現在の科学の状況について、化学と生物学、進化研究と神経科学、惑星気候化学に歴史学に人類学と、一見地球外生命探査に関係なさそうな分野までも含めて、横断的に論じてみせた一冊である。 地球外生命を探査しようとした時に、まず思いつくのは、電波なり何なりを発し、存在しているであろう知的生命にキャッチしてもらうことになるだろう。しかし、書はそこにパラドックス──

    われわれは地球外文明に向けてメッセージを送るべきなのか?──『彼らはどこにいるのか: 地球外知的生命をめぐる最新科学』 - 基本読書
    ko_iti301083
    ko_iti301083 2021/04/27
    リアル三体暗黒森林だなぁ。
  • 家を見る目と意識を一変させてくれる、素晴らしいサイエンスノンフィクション──『家は生態系―あなたは20万種の生き物と暮らしている』 - 基本読書

    家は生態系―あなたは20万種の生き物と暮らしている 作者:ロブ・ダン発売日: 2021/02/19メディア: 単行家には時折ゴキブリやクモなどの外部の生物が紛れ込んでくることがあるとはいえ、そうそういつも見かけるものではない。大抵の場合、家には自分とその家族しかいないように見える。だが、実際には家はそれ自体が一つの生態系といえるぐらいに大量の生物、細菌、微生物の巣になっている。それどころか、我々の身体はそうした身近な細菌たちの存在なしには立ち行かない存在なのだ──と、身近な生物の多様さとその意味に目を向けていくのが、書『家は生態系』である。 僕も様々なサイエンス・ノンフィクションを読んでいくうちに、家や自分の身体がさまざまな細菌と微生物たちで溢れていることそれ自体はよく知っているつもりであったが、ここまでとは思わなかった。単純に数が多いだけでなく、希少性が高く他で見つからなかった種や、

    家を見る目と意識を一変させてくれる、素晴らしいサイエンスノンフィクション──『家は生態系―あなたは20万種の生き物と暮らしている』 - 基本読書
    ko_iti301083
    ko_iti301083 2021/02/19
    多様性を保持した共生こそが、自身の種の存続にも繋がる事。まるで映画『宇宙戦争』を地でゆく話だな。
  • 認知科学の観点から最適な脚本を導き出すための一冊──『脚本の科学 認知と知覚のプロセスから理解する映画と脚本のしくみ』 - 基本読書

    の科学 認知と知覚のプロセスから理解する映画と脚のしくみ 作者:ポール・ジョセフ・ガリーノ,コニー・シアーズ発売日: 2021/01/26メディア: 単行先日認知科学の観点からみた、最強の英語勉強法について書かれた『英語独習法』の記事を書いたばかりだが、今度は認知科学meets脚術! 脚技術について書かれたは数多くあるが、認知科学・神経科学からのアプローチははじめて読んだ。 数多くある脚術のだが、矛盾していたり、違うことを言っているケースも珍しくない。脚を17のステップにわけたり、22にわけたり、全体を三幕にわけたり、七幕だったり、さまざまな理論があり、読むと全部もっともらしく見えるが、それに反するヒット作も多々ある。書は、そうした先行する脚術を拾い上げながら、人間の視覚や脳の認知的に、よく用いられる三幕構成にはどのような意味があるのか、どんな技術を用いることで人

    認知科学の観点から最適な脚本を導き出すための一冊──『脚本の科学 認知と知覚のプロセスから理解する映画と脚本のしくみ』 - 基本読書
    ko_iti301083
    ko_iti301083 2021/01/28
    「予想を裏切るが、期待を裏切らない」を具体化した話ぽいな。
  • 意外な形で大気と人間の関係を描き出してみせた化学ノンフィクション──『空気と人類 ―いかに〈気体〉を発見し、手なずけてきたか』 - 基本読書

    空気と人類 ―いかに〈気体〉を発見し、手なずけてきたか 作者:サム・キーン発売日: 2020/12/17メディア: 単行この『空気と人類』は、『スプーンと元素周期表』など様々な化学/科学系のトピックスを扱ってきた作家サム・キーンによる、気体についてのノンフィクションである。一緒にいるのがあたり前の相手を「空気のような存在」というぐらいには身近なものだが、その性質、歴史、役割に注意を払う人は多くはないのではないか。 カエサルの最後の息を一日に何回吸い込んでいるのか? 書の原題は『Caesar's Last Breath』という一風変わったもので、最初の話題は「我々は一日に何回カエサルの息を吸い込んでいるのか?」という問いかけから始まる。カエサルは有名な逸話の中で、自身が裏切られ殺された場に、寵愛していた相手ブルータスがいたことから、「息子よ、お前もか?」と問いかけたという。 そんな台詞は

    意外な形で大気と人間の関係を描き出してみせた化学ノンフィクション──『空気と人類 ―いかに〈気体〉を発見し、手なずけてきたか』 - 基本読書
    ko_iti301083
    ko_iti301083 2021/01/06
    やっぱりP-T境界についても語っているんだろうな。
  • 空間認知の心理学・神経科学的基盤から、漫画の中の空間論まで──『Mind in Motion:身体動作と空間が思考をつくる』 - 基本読書

    Mind in Motion:身体動作と空間が思考をつくる 作者:バーバラ・トヴェルスキー森北出版Amazon意識、思考といったものは、我々の頭の中だけで作られるものではなく、空間と身体動作と意識の相互作用・統合によって形作られていくものである。たとえば、極端なことをいえば人間の赤ん坊は自分の手や足といった体が自分のものであることを理解していない。手を自分で、意識的に動かしているとは気づいていない。 親が指を近づけると、最初赤ん坊は握るが、それは反射的なものであって、見えなくなると追いかけない。だが、次第に手と意識が統合されていき、離れていく指やガラガラを自分の意志で追えるようになる。そのあたりは地味で基的な部分だけれども、「身体動作」と「空間」と「思考」の関係は広い領域に広がっている。 たとえば、我々は地元であれば大抵、道端で駅はどこだとか市役所はどこだとか聞かれれば、その場を起点にし

    空間認知の心理学・神経科学的基盤から、漫画の中の空間論まで──『Mind in Motion:身体動作と空間が思考をつくる』 - 基本読書
    ko_iti301083
    ko_iti301083 2020/11/11
    カントの純粋概念を具現化した話みたいだ。
  • 自由に自分の幸福度を決められる時、医者はそこに上限を設けるべきだろうか?──『闇の脳科学 「完全な人間」をつくる』 - 基本読書

    闇の脳科学 「完全な人間」をつくる (文春e-book) 作者:ローン・フランク,仲野 徹・解説発売日: 2020/10/14メディア: Kindle版闇の脳科学ってどゆこと? 闇の脳科学があるってことは光の脳科学もあるのか? とか「完全な人間」ってなんだ?? 中田敦彦か?? とかいろいろ思いながら開いて読み始めただけれどもいやはやこれがめちゃくちゃおもしろい!! 邦題だけじゃなんのこっちゃわからないと思うが(原題を訳すと『プレジャーショック──脳深部刺激療法の始まりと忘れ去られたその考案者』)、書は脳に直接電気刺激を与えることによって、うつ統合失調症、同性愛など様々な病気・症状を治療しようとし、数々の人体治療に手を出し、世間や学者らから批判をらって忘れ去られていったロバート・ガルブレイス・ヒースという科学者の人生とその研究成果。また、こうした脳に刺激を与えることで病気の症状を治療

    自由に自分の幸福度を決められる時、医者はそこに上限を設けるべきだろうか?──『闇の脳科学 「完全な人間」をつくる』 - 基本読書
  • なぜ今感染症のリスクが増大しているのか──『史上最悪の感染症 結核、マラリアからエイズ、エボラ、薬剤耐性菌、COVID-19まで-』 - 基本読書

    史上最悪の感染症: 結核、マラリアからエイズ、MERS、薬剤耐性菌、COVID19まで 作者:オスターホルム,マイケル,オルシェイカー,マーク発売日: 2020/08/26メディア: 単行COVID-19が2019年から流行をはじめてから、日でも怒涛の勢いで感染症関連のノンフィクションが刊行されはじめた。書き飛ばされたようなものから長年準備されてきたものでタイミングがあったもの、復刊に文庫化などいろいろあるのだけれども、良かったことの一つはこれまで翻訳されていなかった素晴らしいがこの機会に発見されて翻訳されていることだ。この『史上最悪の感染症』もそんな一冊である。 著者のマイケル・オスターホルムはアメリカの疫学者で、ミネソタ大学感染症研究・政策センター所長。長年に渡ってアメリカの感染症対策に関わってきた人物だ。書は2017年に刊行された感染症についての一冊で、今なぜ感染症対策が非常

    なぜ今感染症のリスクが増大しているのか──『史上最悪の感染症 結核、マラリアからエイズ、エボラ、薬剤耐性菌、COVID-19まで-』 - 基本読書
    ko_iti301083
    ko_iti301083 2020/10/06
    変異性が高いウィルスはこれからも登場するのを前提としてワクチンのみですべてが解決できる幻想をぶっ壊してくれる内容みたいだ。
  • なぜ休みを延期することはこれ程までに辛いのか - 本しゃぶり

    なぜ休みの延期はこれ程までに辛いのか。 そう打ちひしがれる俺に、脳内でダニエル・カーネマンが語りかけてくる。 「それはこのグラフで説明できる」と。 延期となった休み 10月5日に休みをとる予定だったのだが、延期となった。俺はいつ休みをとるか年度の始めに1日単位で計画するタイプなので、半年以上前から予定していたことである。一週間以上前には上司から許可をもらっていた。しかし、様々なイベントが重なった結果、この日に休むのは厳しい状況となり、とりあえず一週間延期となったのだ。 この対応について俺は納得している。業務の観点からは10月5日という日は「特別な日」となったので出勤した方がいい。対してプライベートな観点からは10月5日という日は特別ではない。旅行の予定があるとか*1、彼女の誕生日だとか*2、そういった日ではないのだ。せいぜい時間をかけて重いブログ記事を書こうと考えていた程度である*3。 な

    なぜ休みを延期することはこれ程までに辛いのか - 本しゃぶり
    ko_iti301083
    ko_iti301083 2020/10/05
    危険を回避しようとする心理的バイアスが合理的な結果でなくなるのが行動経済学の妙味なところがあるからなあ。
  • マンション懸垂壁オナから始めるライフハック - 本しゃぶり

    人は運命のイタズラで道を踏み外すことがある。 だがその裏にはメカニズムが存在する。 感情の仕組みを理解して、人生をコントロールする術を授けよう。 高さ20mでの懸垂 こんなツイートが流れてきた。 精通が登り棒で股間を擦ったせいだったので、何故か性的快感と「高さ」が結びついてしまい、小学校3~4年の頃にマンションの7階か8階からブラ下がり、懸垂みたいな感じで壁に局部を擦りつける自慰行為をしていた。あれは一歩間違えれば死んでいたので、やはり性教育は大事だと思う。— 加藤よしき (@DAITOTETSUGEN) September 15, 2020 読んだ時、思わず笑ってしまう。この人の自慰行為が命がけだからではない。「これ、で読んだやつだ」となったからである。しかも複数のメカニズムが加藤少年に影響を及ぼしたように見受けられる。その結果、彼は性的快感を求めて命を危険に晒すようになったのだ。 人

    マンション懸垂壁オナから始めるライフハック - 本しゃぶり
    ko_iti301083
    ko_iti301083 2020/09/23
    感情は対数だと言われているが、これは値のセッティングみたいな話だろうか?
  • 人類の英知がこの一冊に詰まった文明速攻再始動マニュアル──『ゼロからつくる科学文明 タイムトラベラーのためのサバイバルガイド』 - 基本読書

    ゼロからつくる科学文明 タイムトラベラーのためのサバイバルガイド 作者:ライアン ノース発売日: 2020/09/17メディア: Kindle版この『ゼロから作る科学文明』は、もしもあなたがタイムトラベラーではるかな未来から過去の世界に飛んでしまい、さらに戻る手段がなくなったとしたらどうやって文明を再興するのか──について書かれた一冊である。 実はこれと同じ発想のが5年前に邦でも翻訳で刊行されている。それは『この世界が消えたあとの 科学文明のつくりかた』というで、最初書(ゼロから〜の方)の書名と内容をみたとき、あまりにも『この世界が〜』とかぶっていそうだったんで、「色んな意味で大丈夫なのかな?」とビクビクしながら読み始めたんだけど、きっちりこの世界が〜の著者ルイス・ダートネルからの推薦コメントも存在しているし、何よりの最初の前提の置き方がこの二冊では異なっているので、書かれている

    人類の英知がこの一冊に詰まった文明速攻再始動マニュアル──『ゼロからつくる科学文明 タイムトラベラーのためのサバイバルガイド』 - 基本読書
    ko_iti301083
    ko_iti301083 2020/09/20
    ここで取り上げているあの本といい、科学と技術がどう結びつき、それが発展してゆくの語ることで、結果として文明社会と文明史を論ずるようになるのは、さすがだ。
  • テクノロジーの進歩で記録はどれだけ伸びてきたのか──『スポーツを変えたテクノロジー アスリートを進化させる道具の科学』 - 基本読書

    スポーツを変えたテクノロジー―アスリートを進化させる道具の科学 作者:スティーヴ・ヘイク発売日: 2020/09/15メディア: 単行スポーツとテクノロジーは切っても切れない関係だ。ほぼ裸の人間が水中を泳ぐだけの水泳のような一見テクノロジーが一切関係ないようなスポーツでさえも、水着テクノロジーの進化によって世界記録がバンバン塗り替えられる事態が起こった。 テクノロジーの重要性は競技者のみに作用するわけではない。テニスではボールがインかアウトかを判定するには高度なカメラとシミュレーション技術が使われている。陸上競技でも正確な時間の測定はテクノロジーの進歩を待たなければならなかった。現代の技術ではピストルの音とともに計時がはじまり、フィニッシュラインを横切る光のビームを選手が通過すると終わる。精度は100分の1秒だ。これを人間がやると、人間がストップウォッチのボタンを押すわけだが、脳がスター

    テクノロジーの進歩で記録はどれだけ伸びてきたのか──『スポーツを変えたテクノロジー アスリートを進化させる道具の科学』 - 基本読書
    ko_iti301083
    ko_iti301083 2020/09/18
    これはサイボーグの話でもあるかも知れない。
  • 都市ならではの生物多様性──『都市で進化する生物たち』 - 基本読書

    都市で進化する生物たち: ❝ダーウィン❞が街にやってくる 作者:スヒルトハウゼン,メノ発売日: 2020/08/18メディア: 単行通常、都市は人間以外の生物にとって良い環境とは思われていないだろう。緑や自然を切り開き、種の多様性を減少させる、必要悪的な存在である。野生の生き物たちの居場所は、都市から離れた自然豊かな世界中にあるのであって、都市ではない。 だが──、実はそうした都市の中には、むしろ「都市だからこその」生態が広がっている、と主張し、その概観を眺めていくのがこの『都市で進化する生物たち』である。進化は人が猿から進化していったように、何十、何百万年といった時間をかけて変化していくものだと思われていると思うが、実際には世代交代の速度が早ければ変化は数年、数十年といった短い単位でも現れる。たとえば、ガの200世代は100年未満で達成されるので、それだけの期間があれば自然選択は十分効

    都市ならではの生物多様性──『都市で進化する生物たち』 - 基本読書
    ko_iti301083
    ko_iti301083 2020/09/04
    ジュラシック・パークの「生命は必ず道を見つける」を思い出した。
  • 基礎科学の重要性──『「役に立たない」科学が役に立つ』 - 基本読書

    「役に立たない」科学が役に立つ 作者:エイブラハム・フレクスナー,ロベルト・ダイクラーフ発売日: 2020/07/29メディア: 単行この『「役に立たない」科学が役に立つ』はプリンストン高等研究所のエイブラハム・フレクスナー(1866-1959)、ロベルト・ダイクラーフ(1960-)の二人のエッセイを収録した一冊である。100ページ程度の薄いで、その約半分ほどはフレクスナーによる1930年代に発表された文章を元にしているので、半分古典といえる。 しかし、ここで語られていることはそうそう古びるものではない。短い内容なので簡単に要約してしまうが、それは「基礎研究は重要だよ」ということである。応用研究は成果が見えやすいので、そうした方向に力を入れたくなる気持ちもわかるが、かといって歴史を変えた科学の多くは最初はなんの役に立つのかさっぱりわからない純粋な好奇心の追求からはじまっているのであって

    基礎科学の重要性──『「役に立たない」科学が役に立つ』 - 基本読書
    ko_iti301083
    ko_iti301083 2020/08/14
    遊び心こそ文化・文明の礎である、その一つの例である基礎科学の話。
  • 言語発明&形成の進化史──『言語の起源 人類の最も偉大な発明』 - 基本読書

    言語の起源 人類の最も偉大な発明 作者:ダニエル・L・エヴェレット発売日: 2020/07/17メディア: 単行言語はいつ生まれたのか。この問いに何万何千年前のある瞬間──というわかりやすい答えが現状あるわけではない。そのうえ、音声がどのような形であれ残っているはずもないから、遺跡や痕跡からその地点を確定させることも難しい。いまだに、人類史のどのタイミングで言語が生まれたのか、そこではどのような言語を使ったのか、様々な説があり、確かにこうだ! といえることは多くはない。 ただ、人体の構造や残された文明の痕跡、石器などから、ある程度の推測をすることができる。書は、特殊な言語を持つ少数部族である「ピダハン」への研究を行った成果をまとめた『ピダハン―― 「言語能」を超える文化と世界観』(みすず書房)で日でも名が(一部で)知られるようになった、ダニエル・L・エヴェレットによる、「人間がいか

    言語発明&形成の進化史──『言語の起源 人類の最も偉大な発明』 - 基本読書
    ko_iti301083
    ko_iti301083 2020/08/08
    手話ができるサルは構文や文法が生成できないらしいが、それをフォローできる仮設が有るという事?
  • 史上もっとも偉大な科学予測の試みとクラークに評された、科学と人類の未来について論じた先駆的名著──『宇宙・肉体・悪魔──理性的精神の敵について』 - 基本読書

    宇宙・肉体・悪魔【新版】――理性的精神の敵について 作者:J・D・バナール発売日: 2020/07/17メディア: 単行この『『宇宙・肉体・悪魔──理性的精神の敵について』』は、X線結晶構造解析のパイオニアであり分子生物学の礎を築いたと言われるJ・D・バナールによる、1929年に刊行された人類の未来について書かれた一冊である。原著が100年近く前であり、過去にみすずで刊行されたのも1972年と、言ってしまえば非常に古臭いである。 僕も今回みすずから新版が出るということではじめて読んだのだけれども、いやはやこれには心底驚かされた。バナールが書で論じたのは、今の我々が暮らす時代よりもさらに先、科学がさらに発展した状況のことであり、人間が身体を機械化し場合によっては宇宙に植民地を広げていくような時にいったい人類にいったい何が起こるのか、という未来のことなのである。そして、その論、そのヴィジ

    史上もっとも偉大な科学予測の試みとクラークに評された、科学と人類の未来について論じた先駆的名著──『宇宙・肉体・悪魔──理性的精神の敵について』 - 基本読書
    ko_iti301083
    ko_iti301083 2020/07/24
    SFの原点であり、全てが入っている。
  • 薬物はどのように精神を変質させるのか?──『幻覚剤は役に立つのか』 - 基本読書

    幻覚剤は役に立つのか (亜紀書房翻訳ノンフィクション・シリーズIII-10) 作者:マイケル・ポーラン発売日: 2020/05/26メディア: 単行LSDやマジックマッシュルームと聞くと僕などは「やばいドラッグ」ぐらいの認識しかないが、近年こうした幻覚剤が再度盛り上がりつつある。アングラな連中が製造しているというわけではなく、医療目的や研究対象として再注目を浴びているのだ。 たとえば、2010年頃、ニューヨーク・タイムズの一面に幻覚剤を用いる医師たちについての記事がのった。これは、ガンの末期患者に死を目前とした時の「実存的苦痛」に対処するため、マジックマッシュルームの有効成分であるサイロシビンを与える措置についての記事で、余命宣告されて精神的に参っている人に対して、幻覚剤を用いることでその苦痛を少しはやわらげられるのではないかという。 で、これを実施したところ、有志の被験者の多くがガンや

    薬物はどのように精神を変質させるのか?──『幻覚剤は役に立つのか』 - 基本読書
    ko_iti301083
    ko_iti301083 2020/06/10
    臨死体験と突き詰め合わすと面白そうな展開になりそうなのだが……。
  • イラスト図解! これが新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)だ - 沼の見える街

    もはや人類の歴史に刻まれるのが100%確定であろう新型コロナウイルス「SARS-CoV-2」について、沢山のニュースや情報が飛び交っていますが、ウイルスの基的な生態(?)や感染のメカニズムなど、サイエンス的な情報がパッと見でわかるイラストがあると役立つかな…と思ったので、自分なりに図解にまとめてみました。Twitterに投稿したものはこちら→ https://twitter.com/numagasa/status/1248181205872205825?s=20 (この記事はnoteに投稿したものとほぼ同内容です。https://note.com/numagasa/n/n40e78b961a15) 自分なりにファクト・チェックはしましたが当然ウイルスの専門家ではありませんし、内容の真偽が重大なので、図解の作成に使用した科学雑誌、記事、HPなどもイラストの後にできるだけ紹介します。(コロナ

    イラスト図解! これが新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)だ - 沼の見える街
  • なぜ人類は国家を作り、発展させられたのか?──『反穀物の人類史──国家誕生のディープヒストリー』 - 基本読書

    反穀物の人類史――国家誕生のディープヒストリー 作者:ジェームズ・C・スコット出版社/メーカー: みすず書房発売日: 2019/12/21メディア: 単行我々人類の大半は今は家畜を飼い、農耕を行い、足りない分を輸入することで定住生活を営んでいる。一般的に、そうやって定住して生活をすることは文明的であることの証である。なぜなら我々人類は、狩猟採集生活から、動植物の家畜化・作物化が発生し、そこから固定した畑での農業、定住に繋がったと思われているからだ。 だが、定住は動植物の家畜化・作物化よりもずっと早かったし、初期文明とされる農耕-牧畜文明の連合体が発生する4千年前には、飼いならしによる家畜化や作物化はすべて行われていたのである。つまり、人間は農耕の技術を得てから即、国家を作り始めたわけではない。その後長い年月をかけてようやく国家らしきものが成立しはじめたのである。国家を作り上げることで人間

    なぜ人類は国家を作り、発展させられたのか?──『反穀物の人類史──国家誕生のディープヒストリー』 - 基本読書