Lesson435 うらまない表現 うらみの感情ほど、 表現を曇らせるものはないんじゃないか。 自分らしい、かつ、人に伝わる表現 をしていこうと思うなら、 うらみの感情をはやく手離したほうが いいんじゃないか。 表現教育の現場で、 一般の人の自己表現をみていて、そう思う。 生徒さんの表現から、 思わぬ深刻な問題を聞いてしまうことがある。 重い病気があったり、 失業して思うように働けなかったり、 家庭内に深刻な問題があったり‥‥、 でも、そうとう深刻な状況にいる人の話にも、 聞いている人たちに、明るい笑いがおきたり、 爽快感すら感じることもある。 一方で、比較的被害の程度は軽くても、 「この人の話は何かスムーズにはいってこない」 もっと言えば、「何を言いたいのかわからない」 とさえ感じるときがある。 そういうときは表現者の根に 「うらみ」の感情があるように思う。 「うらみ」が、 話の秩序をか