「生きた化石」と呼ばれるシーラカンスの腹の中に、直径約7センチの卵が30-40個詰まった様子が分かる鮮明な画像を、岡田典弘東京工業大教授らが19日までにコンピューター断層撮影(CT)でとらえた。世界初という。 アフリカ・タンザニア沖の深海で捕獲され、冷凍状態で東工大に寄贈された3匹を、GE横河メディカルシステム(東京)で撮影した。3匹のうち2匹は卵を抱えた雌で、いずれも体長170センチ、重さ70キロ程度。卵は、内臓を圧迫するほど腹の中いっぱいにあった。 シーラカンスは魚類から両生類に進化する過程の存在とされ、雌の胎内で卵をかえし、稚魚を体長約30センチまで育ててから生むとされるが、詳細は分かっていない。 岡田教授は「卵の大きさがそろっている様子などがはっきり分かり、驚いた。詳細に調べて発生の謎に迫りたい」と話している。 47NEWS http://www.47news.jp/CN/2009