2019年12月以降、中華人民共和国(中国)湖北省武漢市において、「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)」の発生が報告された。その後、流行は中国から世界各地へと拡大し、収束への目途は未だ立っていない。ここで取り上げる大韓民国(韓国)・台湾は、COVID-19の「第1波」への対応がうまくいった優等生として、評価されることが多かった。ところが、本格的な冬を迎えた韓国では、2020年11月より「第3波」が到来し、12月末には新規感染者数が最多の1200人超を更新した。経済と両立する「K (Korea)防疫モデル」は、まさに危機に瀕している。 オーストラリアのシンクタンクであるローウィー研究所(Lowy Institute)が21年1月末に発表した、世界98か国・地域のCOVID-19への対応力ランキングによれば、台湾は3位、韓国は20位であった1。「第1波」当初は、アジアの「優等生」と評