アドビ システムズでは、従来から「ユビキタス・ワークスタイル」を推進し、在宅勤務や遠隔地勤務の体制作りを強化してきた。このため、震災後2週間の出社停止期間中、IT部門も出社することなく、業務を遂行したという。その堅固な業務継続性を支えたのが、Acrobatをはじめとする同社の製品群である。同社のソリューションと運用体制は、災害時にどのような威力を発揮したのか。今回はIT部門にスポットを当て、BCPにおいて有効な考え方やアプローチについて紹介したい。 アドビ システムズでは、災害や事故などの予期せぬ事態に対応するため、2つの観点からBCP(Business Continuity Plan:事業継続計画)に取り組んできた。 1つ目は、「システム継続性」の観点である。アドビ システムズのIT部門でマネージャーを務める當摩 理佐子氏は次のように語る。 「弊社のIT部門では、日頃からBCPに積極的に