半導体製造装置メーカーの東京エレクトロンが、研究開発のための新棟を子会社の東京エレクトロン九州(熊本県合志市)の合志事業所の敷地内に建設する計画を進めていることが14日、分かった。投資額や施設の規模などを近く正式決定し、公表する見通し。半導体市場の拡大が予想される中、最先端の半導体製造技術を開発し競争力を高める。 東京エレクトロンは、半導体製造の前工程の装置で世界的な大手。特に東京エレクトロン九州で生産する「コータ・デベロッパ(塗布現像装置)」は世界シェアの約9割を占める。同社では、世界シェアが約2割の「洗浄装置」も生産する。複数の関係者によると、新棟では、これらの製造装置の新技術開発などに取り組むもようだ。 合志事業所の敷地面積は25万1千平方メートル。現在、工場棟3棟と事務棟1棟がある。 半導体需要の高まりを背景に東京エレクトロンの業績は好調だ。2022年3月期の売上高は前期比36%増