【ニューヨーク共同】国連総会が昨年12月に採択した核兵器禁止を呼び掛ける決議を巡り、決議案に当初、盛り込まれた被爆地広島や長崎の惨禍を伝える文言が中国の強い要請で削除されていたことが5日、複数の外交筋の話で分かった。中国は昨年春の核拡散防止条約再検討会議でも被爆地訪問に関する文言に反対しており、今回も同様の対応。 中国は昨年以来、「加害者としての歴史を歪曲する」として日本が国際社会で原爆被害を訴える動きに反発。今月10、11日に広島で開催される先進7カ国外相会合では米国など核保有国の外相らが平和記念公園を訪れる予定で、日本にけん制を強める可能性もある。