東京ガスは、再生可能エネルギーを活用した空調システム「ソーラークーリングシステム」の普及に力を入れている。2012年7月には大幅なコストダウンに漕ぎつけた新システムを開発、拡販に乗り出した。 東京ガスの「ソーラークーリングシステム」は、太陽熱によって冷水をつくり、その冷水によってオフィスビルなどの建物を空調するシステム。太陽熱集熱器による集熱で得た温水を、このシステムの心臓部である「ナチュラルチラー」(吸収式冷凍機)に送り込み、この「ナチュラルチラー」で冷水を得る。 既存の吸収式冷凍機が都市ガス、LPガスなどで得た熱源を用いているのに対し、「ソーラークーリングシステム」は都市ガスなどに代わって太陽熱を熱源にしている。ただし、雨や曇りなど満足な日照条件が得られないときは、補助熱源として都市ガスを使う。 熱から冷水を得る吸収式冷凍技術は古く、イギリスで理論が確立された1777年まで遡る。その後