群馬県は20日、今月14日に全面解禁した赤城大沼(前橋市)のワカサギ釣りについて、国の指導を受け、再び「持ち帰り自粛」を要請した。 出荷制限の解除要件となる「安定して規制値(1キロ当たり100ベクレル以下)を下回る」という放射性セシウムの基準について、国と県の間に見解の相違があったためだ。県は「国から『安定して下回る』という目安は50ベクレルだという話をいただいた。漁業者に迷惑をかけた」と陳謝した。 県蚕糸園芸課によると、県が水産庁に「解禁決定」を報告した17日、同庁から再考するよう求められた。同庁は、県との協議の中で「解除を決定する目安は50ベクレル」との見解を説明。県は20日、赤城大沼漁業協同組合の組合員らに説明し、「持ち帰り自粛」を要請した。組合員からは「せっかく釣り客が戻ってきたのに」と落胆の声が上がった。 国の基準では、赤城大沼のワカサギのような「内水面魚種」の場合、出荷自粛を解