朝日新聞社で論説主幹や主筆を歴任したジャーナリストの若宮啓文(わかみや・よしぶみ)さんが28日、訪問先の北京市内のホテルで亡くなっているのが見つかった。68歳だった。シニアフェローを務めている公益財団法人・日本国際交流センターから家族に連絡があった。現地の警察当局によると、外傷はなく、病死とみられる。北京で28、29両日に開かれる日中韓3カ国のシンポジウムに出席するため滞在していた。 27日、ソウルから北京入り。同センターのスタッフと北京で合流したが、同日夜から体の不調を訴えていたという。28日昼過ぎ、電話をしても応答がないことを不審に思ったスタッフがホテルの従業員と部屋を確認したところ、浴室で倒れていた。 1970年に朝日新聞に入社。長野支局時代に、部落差別の現状を伝える連載キャンペーンを展開。加筆して著書「ルポ現代の被差別部落」を刊行した。 75年に配属された政治部では、宮沢喜一氏らの