今年の白書は1991年以来、17年ぶりに65歳以上の高齢者による犯罪を特集した。交通関係を除く一般刑法犯で07年に検挙された高齢者は、前年比4%増の4万8605人で統計を取り始めた86年以降、最多となった。 高齢者の増加を上回るペースで高齢者の犯罪が増えている実態も分かった。 高齢者の犯罪に関する調査は法務総合研究所が実施した。 それによると、88年に9888人だった高齢者の一般刑法犯での検挙者は07年には約5倍に増え、この間の高齢者人口の増加率(約2倍)を大きく上回った。検挙者全体に占める割合も、2%から13%となった。 犯罪の内訳は、万引きが2万5854人で全体の53%を占めた。女性では、検挙者全体の82%が万引きによるものだった。次いで多かったのが、遺失物横領で22%だった。 同研究所は、07年に東京地裁で有罪判決などを受けた高齢者368人を対象に、初めて犯罪を犯した「初発群」と、過