マイケル・ルイス(Michael Lewis)は1960年生まれのノンフィクション作家。プリンストン大学で芸術史の学士号を、ロンドン大学で経済学の修士号を取得した後に、ソロモン・ブラザーズで債券セールスマンとして活躍した。その経験をもとに、1989年に『ライアーズ・ポーカー』で作家としてデビュー。日本でもヒットした作品としては、ネットスケープ共同創業者のジム・クラーク氏を描いた『The New New Thing』、メジャーリーグの貧乏球団・オークランド・アスレチックスのビリー・ビーンGMを描いた『マネー・ボール』などがある。 そのルイスの最新作が、この春、ウォールストリートを揺るがした『フラッシュ・ボーイズ』だ。10億分の1秒の超高速取引(HFT=High Frequency Trading)で、並みの投資家よりわずかに先に取引を執行。合法的に勝率100%の金融取引を行う理系集団の実態