きょうは、金色に輝くリキュール、 リモンチェッロのお話です。 ここ数年のイタリアでは、リモンチェッロが、 食前酒としてのベルモットや、 イタリア人の食後の習慣であるエスプレッソに替わる 飲み物になりつつあります。 色の美しさ、地中海の香り、 ほどよいアルコール分などが 人々の心をつかんでいるのです。 リモンチェッロが生まれたのはナポリの近く、 ソレント、アマルフィ、カプリのあたりです。 通説では、1900年初頭にカプリの小さな宿で 産声を上げたと言われています。 当時、その宿では マリア・アントニア・ファラーチェという婦人が、 レモンとオレンジのたくましく育つ庭を世話していました。 そして、その小さな宿の小さなバールでは、 お祖母さんのレシピによって作られた レモンのリキュールが名物でした。 これがリモンチェッロが公に世に出た 最初の場所だったというのです。 ただ、「発祥の地」ということで