『太鼓の達人』は、ナムコ(当時)から発売されたゲームセンター用のリズムゲーム。ギターやピアノ、打楽器としてはドラムセットなど、楽器を題材にしたゲームはいろいろあったが、“和太鼓”という和風な楽器にスポットを当てたのは本作が初めて。当時は確かリズムゲーム全盛の時代でKONAMI作品が人気を博していたこともあり、筆者などは「ナムコから音ゲー!?」と訝っていたものだった。 筐体には太鼓を再現した大きな入力装置が取り付けられており、2本のバチで叩いてゲームをプレイしていく。多くのリズムゲームの操作が複雑化していく中で『太鼓の達人』は、太鼓の面を叩く面打ちの“ドン”と、太鼓のヘリを叩く縁打ちの“カッ”のみと、非常にシンプルな仕上がり。わかりやすいうえ、太鼓を叩く楽しさを存分に味わえるとあって音ゲーファンだけでなく、徐々にファミリー層へと浸透していった。いまもなお、親子連れで安心して楽しめる定番タイト