イーロン・マスクは単なる「シリコンバレーで成功した実業家」ではなくなってしまった。SNS空間に加え、衛星ネットワークまで掌握したマスクが振る、あまりにも気まぐれなタクトひとつで、戦争の行方さえ左右されるのだ。 ツイッターの企業価値は半分以下に 2023年10月27日は、イーロン・マスクがTwitterを買収してからちょうど1年経った日だったせいか、アメリカのメディアではこの間の動きを振り返る報道がいくつか見られた。周知のように、この7月にはサービス名もTwitterからXへと変えられ、マスク色に急速に染められていった1年だった。 いずれの変化もマスクがよかれと思ってやったことだが、それを改善と受け止めるかどうかは個々のユーザーによって異なるからなのだろうが、マスクの発言や政治的傾向性も含めて、ユーザー離れ、広告スポンサー離れは止まらず、マネジメントのレベルでは、依然、激動のさなかにある。