歴史社会学に関するmthrsskのブックマーク (20)

  • 教授と遊民

    稿では、漱石門下生のうちで、例えば安倍能成や和辻哲郎など、帝国大学文科大学に進み、「教授」となった者たちに注目する。彼らは、戸坂潤によって批判を込めて「漱石文化人」と名付けられたが、そのさい重要なのは、戸坂が「(「門下的漱石文化」は)もはや漱石自身の文化的伝統とは必ずしも関係のない現象」であると述べていることだ。「漱石文化人」たちは学歴エリートでありながら、あえて世間的栄達を捨てた「高等遊民」あるいは反骨の若者として出発するが、やがて帝大に職を得、現状肯定的な文化の守護者、体制側の「教授」と見なされるようになった。また、堅実な「学者」にも独創的な「作家」にもなれなかったどっちつかずのディレッタントと批判されもする。稿は、こうした「漱石文化人」をめぐるさまざまな言説が近代日における大学観や作家観などを図らずもあぶりだしてしまう様子を示す。

    mthrssk
    mthrssk 2023/05/25
    “《特集 漱石現象》教授と遊民――「文科」のためだけの漱石―― 高田 里惠子”
  • 仲人の近代 見合い結婚の歴史社会学 | - 阪井 裕一郎(著)

    紹介「結婚」や「家」と密接な関わりがあった仲人は、どのように広まり定着して、なぜ衰退に至ったのか。明治期から戦前、そして戦後に至る仲人の役割や見合い結婚のありようをたどり、仲人の近・現代史から近代日の家族や結婚をめぐる価値観の変容を照射する。 解説1990年代まで「結婚」や「家」と密接な関わりがあった仲人は、どのように広まり定着したのか。また、なぜ衰退して現在では見られなくなったのか。 明治時代以前の村落共同体では見合いが浸透していなかったが、教育勅語や家制度によって仲人が急速に普及する。明治期の家族主義と個人主義、大正期以降に登場する恋愛などとのせめぎ合いのなかで、見合い結婚が「正しい結婚」として位置づけられ、強固に維持されたことを史料を渉猟して明らかにする。 また、明治期に民間の結婚相談所が設立されたが、戦時下の人口政策に組み込まれ厚生省が結婚媒介を統制するに至って、優生思想とも接続

    仲人の近代 見合い結婚の歴史社会学 | - 阪井 裕一郎(著)
  • スポーツとナショナリズムの歴史社会学 - 株式会社ナカニシヤ出版

    でスポーツはどう利用されてきたのか? 明治神宮競技大会、ラジオ体操、国民体育大会、自衛隊のスポーツ参加、3つの東京オリンピック…… 100年以上前からのスポーツイベント・政策の記述・考察から、戦前と戦後の連続性を示し、日におけるスポーツと国家権力との関わりを、私たちの身体と地続きの権力を問い直す。 「ポピュラーナショナリズムの重要な一環であるスポーツ・ナショナリズムの分析を通して、スポーツや身体管理政策が近現代日社会にいかなる影響を及ぼしたのか、日人の生活や国民意識にいかなる意識を創出し、どのような「刻印」を残したのかを、複合的アプローチをとることで多角的・総合的に考察することが書の狙いである。」(「はじめに」より) ■著者紹介 権 学俊(くおん・はくじゅん) 1972年韓国生まれ。立命館大学産業社会学部教授。 横浜市立大学大学院国際文化研究科博士課程修了。博士(学術)。横浜

    スポーツとナショナリズムの歴史社会学 - 株式会社ナカニシヤ出版
  • 家族情緒の歴史社会学 - 株式会社晃洋書房

    序 章 近代日における家族情緒の問題 1 はじめに 2 書の目的 3 分析の視角と対象 4 家族研究の学説史への着目 5 書の構成と概要 第一章 「家」と「近代家族」の情緒 ――家研究と近代家族論の問題構制―― 1 はじめに 2 近代家族論における情緒の位置 3 家研究における情緒の位置 4 考 察――近代日における「家」と「近代家族」の情緒 5 小 括 第Ⅰ部 家族情緒と家族社会学研究 第二章 家族研究における「ピエテート」概念受容の諸相 ――戸田貞三と川島武宜の家族論にみる情緒と権威の関連性―― 1 はじめに 2 「ピエテート=従属」と「感情的融合」――戸田貞三 3 「ピエテート=恭順」と「家族主義的親愛」――川島武宜 4 「ピエテート」の継承 5 小 括 第三章 戦後民主化と家族情緒 ――「家族制度」と「民主主義的家族」の対比を中心に―― 1 はじめに 2 「民主主義的家族」

  • 葬儀業界の戦後史 葬祭事業から見える死のリアリティ | - 玉川 貴子(著)

    書評あり  名古屋学院大学総合研究所研究叢書 29 葬儀業界の戦後史 葬祭事業から見える死のリアリティ 社会一般 玉川 貴子(著) A5判  244ページ 並製 定価 2600円+税 ISBN978-4-7872-3433-9 C0036 在庫あり 奥付の初版発行年月 2018年03月 書店発売日 2018年03月20日 登録日 2018年02月20日 紹介「人の不幸でお金をとる」と長らく批判され、また遺体を扱う事業として蔑視されてきた葬祭業者たちは、葬儀をサービス業としてどのように成立させたのか。フィールドワークの成果も織り込んで、知られざる葬祭業の戦後史と私たちの死生観の変容を描き出す。 解説エンディングノートや終活への着目は、生前に自身の葬儀などに関心を持つ人々の増加を示しているが、ライフスタイルの変化から「葬儀は不要/シンプルに」という志向も支持を集めている。葬儀は、いつの間にか人

    葬儀業界の戦後史 葬祭事業から見える死のリアリティ | - 玉川 貴子(著)
  • “もはや「戦後」ではない”という社会的記憶の構成過程 | CiNii Research

  • 近代日本の就職難物語 - 株式会社 吉川弘文館 歴史学を中心とする、人文図書の出版

    学歴だが定職に就いていない、優雅に見える「高等遊民」たち。近代日社会はいかに彼らを生み出し、どう向き合ってきたのか。当時の就職事情を教育・産業から構造的に捉え、日特有の「縁故」採用の成り立ちや高学歴者の思想と政府の対応など、就職難問題の実態を描く。「いい会社に就職する」のはあたりまえなのか、現代にも通ずる課題に迫る。 就職事情の今昔―プロローグ/就職ことはじめ(近代の職業選択へ/就職する高学歴者/就職難の発生)/日露戦争後の就職難(増加する「職業未定又ハ不詳」/就職の悲喜こもごも/卒業後の高望み?)/「高等遊民」問題へ(「危険思想」の不安/職業紹介所と「高等遊民」/「教育ある遊民」の処置問題)/大戦景気の影響(大戦景気と就職への好影響/好景気の中の学校増設/学校が紹介したけれど)/昭和初期の就職難(『大学は出たけれど』/就職哀話/就職戦線の内幕)/知識青年の行方(事後的な政策対応/自

    近代日本の就職難物語 - 株式会社 吉川弘文館 歴史学を中心とする、人文図書の出版
  • 戦後日本 少年少女雑誌データベース

    「アニメ・マンガ」の形成は、戦後の大衆文化である少年少女雑誌(マンガ雑誌を含む)が発生源であると言われています。しかし残念なことに消費材として扱われてきた雑誌の宿命から、発行部数に比して現存するものが非常に少なく、また存在しているものは紙の劣化等から保存そのものが危ぶまれる状況にあります。 弊社は平成6年より戦後日の少年少女雑誌の総体を捕らえるべく、データベースの製作に着手しました。データベースの製作方針は、一点一点雑誌の現物に当たり、表一より表四まで、できる限り詳細に雑誌書誌の採録を行うとともに、当時の編集者・出版関係者に聞取り調査をおこなうことで、当時の少年少女雑誌の出版状況の把握ができるように努めました。 弊社は日のマンガ研究、マンガコンテンツの先進性・国際性を更に推進していくために、データベースを広く世に公開し、随時更新を続けていきます。 データベースをご利用するには

  • 注目新刊:ヌルミネン『才女の歴史』東洋書林、ほか | URGT-B(ウラゲツブログ)

    才女の歴史――古代から啓蒙時代までの諸学のミューズたち マルヨ・T・ヌルミネン著 日暮雅通訳 東洋書林 2016年4月 体6,500円 A5判上製474頁 ISBN978-4-88721-823-9 帯文より:あの日、彼女は何を変えたのか?・・・世界の並みいる科学・哲学・文学の偉人たちに霊感を与え続けたイデアの源泉たる女神らもまた、それぞれが自らの言葉で思考し、多くを独力で見出す一個の〈自然哲学者〔ピロソプス・ナトゥラリス〕〉だった!! 近代的な知が開闢を迎える18世紀までを彩った有史以来の有名無名の<花々のひと群れ>を列伝形式で辿る、〈教養〉なるものの道行き! 図版110点、人物略伝90項付。解説:小谷真理 目次: はじめに 序:女性教養人の“復活”と権力の行使、そして性役割(ジェンダー・ロール) Ⅰ部:古代の女性教養人 1.古代エジプトにおける知識、権力、宗教の体現者……ハトシェプス

    注目新刊:ヌルミネン『才女の歴史』東洋書林、ほか | URGT-B(ウラゲツブログ)
  • 「教育の論理」 - もどきの部屋 education, sociology, history

    正直しんどい(報告) 先日司会を務めた「教育歴史社会学コロキウム」終わりの懇親会でも途中で力尽き、思いっきり舟を漕いで寝てしまったことであり、報告者の先生はじめ周囲の方には大変失礼で申し訳ないことをした。 そんなわけで、リハビリがてら備忘。 (※ 以下、当日の報告内容に言及するが、すべて私の解釈を経たものであるので、報告者の意図や主張とは異なる誤解・誤認が含まれうる。その責は一に私にある。また報告内容の実質にあたる部分には一切言及しない。ご関心の向きは下記文中にでてくる報告者既刊の著書・論文に直接あたってほしい。) 当日は当コロキウム3回目にして、私にはもっとも刺激的な会となった。 データ分析が面白かったのは岩井先生のご報告である。SSMデータを合併してライフコース視点から計量的な分析を施す、という方法はかねてから岩井先生の採用するところであるが、今回は55年と65年データの合併により、

    「教育の論理」 - もどきの部屋 education, sociology, history
  • Amazon.co.jp: :

    mthrssk
    mthrssk 2014/03/21
    ハンドブックのスタディガイドなるものが最近出ていた
  • Amazon.co.jp: Handbook of Historical Sociology (Sage Masters in Modern Social Thought): Delanty: 本

    mthrssk
    mthrssk 2014/03/21
    歴史社会学のハンドブック
  • 涜書:竹岡&川北『社会史への途』 - 呂律 / a mode distinction

    ルーマン『社会構造とゼマンティク 1 (叢書・ウニベルシタス)』合評会の準備。 高橋『意味の歴史社会学―ルーマンの近代ゼマンティク論 (SEKAISHISO SEMINAR)』の注経由で。 社会史への途 (有斐閣選書) 作者: 竹岡敬温,川北稔出版社/メーカー: 有斐閣発売日: 1995/07メディア: 単行この商品を含むブログ (1件) を見る 第一部 社会史の形成 第1章 フランス: 「アナール」学派と「新しい社会史」 (竹岡 敬温) 第2章 イギリス: 「残余の要因」から「全体史」へ (川北 稔) 第3章 ドイツ: 社会と国家のはざまで (早島 瑛) 1 はじめに──学問としての歴史 2 歴史学の誕生 3 伝統史学の形成 4 社会史の制度的確立 5 ビーレフェルト学派 6 ビーレフェルト学派批判 7 社会史の諸相 8 おわりに 第二部 社会史の領域 第4章 政治文化: イメージと心

    涜書:竹岡&川北『社会史への途』 - 呂律 / a mode distinction
    mthrssk
    mthrssk 2014/03/21
    アナールとビーレフェルトの前提知識お勉強に使えそう
  • CiNii Research

    JaLC IRDB Crossref DataCite NDL NDL-Digital RUDA JDCat NINJAL CiNii Articles CiNii Books CiNii Dissertations DBpedia Nikkei BP KAKEN Integbio MDR PubMed LSDB Archive 公共データカタログ ムーンショット型研究開発事業

    mthrssk
    mthrssk 2014/03/21
    数理社会学会の歴史社会学特集.編者は俊樹さん
  • CiNii Research

    JaLC IRDB Crossref DataCite NDL NDL-Digital RUDA JDCat NINJAL CiNii Articles CiNii Books CiNii Dissertations DBpedia Nikkei BP KAKEN Integbio MDR PubMed LSDB Archive 公共データカタログ ムーンショット型研究開発事業

    mthrssk
    mthrssk 2014/03/21
    教社研の歴史社会学特集
  • 『社会学史研究』目次

    mthrssk
    mthrssk 2014/03/21
    社会学史学会の歴史社会学特集.面子がすごくて生唾出た
  • 東京大学社会科学研究所『社会科学研究』第57号第3・4合併号

    比較分析の方法と課題―海外における歴史社会学の研究動向に関する一考察― Approaches and Agendas for Comparative Analysis : Critical Review of Studies in Historical Sociology

    mthrssk
    mthrssk 2014/03/21
    歴史社会学特集
  • 歴史社会学研究会

    ページ目次 ■研究会趣旨 ■活動記録 ■催しもの ■歴史社会学研究会業績(2011年度) ■生存学HP内関連ファイル ■関連文献ファイル(現在、工事中) ○歴史研究会の ■天田 城介・角崎 洋平・櫻井 悟史編著 20130331 『体制の歴史――時代の線を引きなおす』 洛北出版,608p. ISBN-10:4903127192 ISBN:978-4-903127-19-4 \1880+tax [amazon]/[kinokuniya] ※ shs ■歴史社会学研究会とは(現在) 立命館大学先端総合学術研究科は学問横断的な研究を旨とするため、さまざまな学問分野に所属する学生が在籍する。そのような場に共通項として現れるのが歴史記述の問題である。歴史をどのように記述するかについては、歴史学のみならず、社会学、人類学、経済学政治学の分野でも模索されてきた。その中で、歴史社会学と呼ばれる分野

  • 『富豪の時代-実業エリートと近代日本』永谷健(新曜社) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG

    →紀伊國屋書店で購入 こんな領域横断もありか、という驚き 明治後半から昭和初年にかけての、現在の日の基盤を築いた半世紀という、いま日で学者をやっていて一番面白がるべき問題を(「文学」を入口として)探ることができるを、当書評欄でここ数回、続けて取り上げてきた。蓋を開けてみると皆、いわゆる博士論文が世間に向けて出版された大著ばかりというのも、長い間「学者」をやってきてしまったぼく自身の限界を示すのかもしれないし、逆に、誰も見向きもしない、つまらないものの代名詞のように言われてきた博士論文にも時代の流れで面白いものが出始めた、喜ばしい兆候かもしれない。 大喜利(おおぎり)とでも言える一冊を見つけたので、それを推輓して博論傑作選に一応のキリをつけたいと思う。それが、京都大学大学院に提出されたこの論文。「ただし、研究者だけではなく、近代日富裕層や金銭的な成功者に関心をもつ方々にも読んで」欲

    『富豪の時代-実業エリートと近代日本』永谷健(新曜社) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG
    mthrssk
    mthrssk 2014/03/07
    知らなかったのが不思議なレベルで読みたい
  • 「教育の歴史社会学コロキウム」(仮称)がはじまるよ。 - もどきの部屋 education, sociology, history

    アラフォー以上の教育社会学界隈の、そのなかでもなんと物好きなことに歴史研究界隈などに身を置いたことのある者は覚えているかもしれない、前世紀の末頃に「教育社会学歴史研究フォーラム」なる年1回の物好きたちの集まりが存在したことを―― まーそーゆー私ははっきり覚えとらんけどね。+.。ヽ(*>∀<*)ノ。.+。キャハッ ところで「物好き」のくだりは忘れてください。 往時のブームは去って久しい「教育歴史社会学」。その一方で、この20年弱のあいだに「移動・選抜」系と「言説・社会史」系とに研究手法のフォーマットが確立し、「通常科学」のフェイズに移行した斯界はむしろ新たな飛躍に向けた土台が準備されたと言えるのかもしれません。 このたび、教育社会学の歴史研究におけるさまざまなサブジャンルやテーマの「交流」を目的とした「緩やかな」研究交流の場として、表題に記した「教育歴史社会学コロキウム」(仮称)が立ち上

    「教育の歴史社会学コロキウム」(仮称)がはじまるよ。 - もどきの部屋 education, sociology, history
  • 1