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ブックマーク / blog.goo.ne.jp/keisai-dousureba (31)

  • GDP家計10-12月期・問題を認識していないのが真の問題 - 経済を良くするって、どうすれば

    輸入物価が上がった、売上げが上がった、賃金が上がった、しかし、消費は上がらない。循環の最後が切れている。4/10公表の10-12月期GDP家計四半期速報を見れば、可処分所得が抑圧されていることが理由だと分かる。可処分所得が増えないのは、財政が吸い上げているからであり、経済運営が拙いということなのだが、そうした認識がなく、何をやったら良いのか分からないのが真の問題という始末である。 ……… 2023年の4四半期の伸び率の平均を見ると、名目の雇用者報酬は+0.3%と伸びている、しかし、可処分所得は-0.2%である。理由は、税や負担が増え、給付が減ったからである。おカネがなければ使えないから、家計消費は、この3四半期、横ばい状態にある。消費が増えないと、次の売上げは増えず、設備投資も鈍り、好循環は断ち切られる。好循環を推し進めるとする政府が自ら堰き止めているのだから世話はない。 確かに、コロナ禍

    GDP家計10-12月期・問題を認識していないのが真の問題 - 経済を良くするって、どうすれば
    namawakari
    namawakari 2024/04/14
    “税と保険料で賃金の半分を召し上げる構造が出来上がってしまった以上、再分配にも注意を払わないと、やり過ぎで成長を阻害することになる”
  • キシノミクス・ゼロ成長と消費低迷 - 経済を良くするって、どうすれば

    12月の経済指標が出て、10-12月期のGDPは、実質ではゼロ成長というところか。やはり、消費が伸びておらず、設備投資も横ばいだ。住宅や公共はマイナスである。それでも、足下のソフト指標は上向きで、人手不足も著しく、高めの賃上げも望めそうだ。名目では伸びているせいと思われるが、こうした実質と名目のい違いが今回の景気の特徴で、当に景気が良いと言えるのか、躊躇してしまう。 ……… 10-12月期については、商業動態・小売業は、12月が大きく落ちて、前期比-3.2となってしまった。インバウンドやサービスは伸びているにせよ、消費は停滞している。10-12月期の設備投資は、資財や輸送機械は増えているものの、建設投資が不調で、若干の増加にとどまりそうだ。住宅や公共は、資材高もあって低下傾向である。他方、景気ウォッチャーは、12月に前月比+1.2と5か月ぶりに上昇し、消費者態度は、雇用環境の改善もあ

    キシノミクス・ゼロ成長と消費低迷 - 経済を良くするって、どうすれば
    namawakari
    namawakari 2024/02/05
    “アベノミクスでも、異次元緩和で輸出と設備投資は伸びたが、可処分所得を削ったために、消費は低迷した。これがなければ、成長率はマシになっていただろう”
  • 緊縮速報・すごい大緊縮、本気でするわけ? - 経済を良くするって、どうすれば

    「中長期の経済財政に関する試算」の2023年冬版が公表された。このままだと、2023年度に一気にGDP比で4.8%もの緊縮になり、翌2024年度も3.0%の緊縮を連発でする姿になっている。こんな大きなデフレ圧力を当にかけたら、経済は壊れてしまう。しかも、当局は税収を低めに見積っているので、緊縮はもっと強まる。急速な財政再建を喜ぶなんてバカげており、安定的な経済運営のため、どれくらい財政を出さなければならないか、まじめに心配しないといけない。 ……… 大幅な緊縮になるのは、経済がコロナで低迷する中でも、税収が大きく伸びてきたからである。2021年度に6.2兆円増えており、2022年度は最大5.7兆円の増が見込まれ、2023年度は更に2.0兆円の見通しだ。この3年で、社会保障費は1.2兆円しか増えていないので、緊急対応のための予備費や補正予算が剥落すれば、12.7兆円もの急速な財政再建になっ

    緊縮速報・すごい大緊縮、本気でするわけ? - 経済を良くするって、どうすれば
    namawakari
    namawakari 2023/01/30
    “緊縮の構造を覆い隠してきたのが、コロナ対策や資源高対策…財政再建も大切だが、一気にやるのは危険である”あーあ、またデフレかあ。
  • 金融緩和で円安にする意味とは - 経済を良くするって、どうすれば

    ドル円は150円に及び、二度目の円買い介入となった。日米の金利差拡大で円安になっているけれども、米国の金利は5%の「上限」に近づき、いつまでも続くわけではない。この7か月余りの円安局面は、YCCやマイナス金利の修正には良い機会だったはずだが、これを逃してしまうと、直すのは一段と難しくなる。黒田日銀総裁は、金融緩和が成長を導くと、気で信じているのだろうなあ。 ……… 日の成長は、輸出次第だ。それは、バブル崩壊が終わった1995年以降、極めて明確である。だから、金融緩和をして円安にしても、輸出が増えなければ、成長しない。そのため、日銀が、輸入物価の高騰というデメリットを覚悟で、金融緩和を継続しても、まったく意味がない。デフレ脱却を目指す金融緩和は、輸出促進の円安狙いという音を隠す建前というわけではないようだ。 デフレ脱却と言っても、モノの物価は既に上がっており、サービスや賃金が上がってい

    金融緩和で円安にする意味とは - 経済を良くするって、どうすれば
    namawakari
    namawakari 2022/10/23
    “デフレ時代の日本では、輸出増から景気が回復すると、すぐ緊縮に移り、消費に波及させないので、消費に応じて設備投資が増えるとか、設備投資自体に応じて増えるとかの経路がなく、なおさら、成長は輸出次第”
  • 緊縮速報・こんな大緊縮、本気でするの? - 経済を良くするって、どうすれば

    半期に一度の「中長期の経済財政に関する試算」が公表され、2023年度にGDP比で4.8%、額にして27.9兆円もの緊縮を一気にやる計画になっているけれど、気なのかな。上昇負荷がかかり過ぎ、人が耐えられざるものになりかねないのに、もう少し加えて2025年度の財政再建を予定どおり達成しようという意欲さえ滲んでおり、そら恐ろしいものを感じるよ。「ダイエットにやり過ぎはない」といった思想は何とかならないものか。こんなものを見せられて、誰もまずいとは考えないのかね。 ……… 日経済が「失われた25年」になったのは、回復期に財政再建を焦って急激な緊縮をかけ、成長を失速させるのを繰り返してきたからだ。デフレを抜けたければ、徐々に進めれば良いだけなのに、どうしても我慢できない。「試算」の2023年度の赤字のGDP比は-1.4%まで縮み、コロナ禍を抜けた病み上がりの時期に、景気が好調だった2018年度の

    緊縮速報・こんな大緊縮、本気でするの? - 経済を良くするって、どうすれば
    namawakari
    namawakari 2022/01/16
    以前の政権から方向性を変えようとするとこうなるわけだ。ただ、リフレ政策があまりにも「アベノミクス」と一体化してしまったせいで、安部の再登板以外にはだれもやらないだろうから、お手上げだな。
  • キシノミクス・今年は大拡張のち急緊縮 - 経済を良くするって、どうすれば

    11月の鉱工業生産の資財(除く輸送機械)は、停滞しているように見える。輸出主導の景気回復は頭打ちになったかもしれず、ちょっと心配である。輸出は、コロナ禍の日経済の支えとなってきたが、いつまでも頼れるものではないから、内需主導の成長に波及させていかなければならない。当面のマクロ運営は、コロナ対策で大拡張ではあるが、その剥落後が見通せず、急緊縮へと移って行くことになろう。 ……… 11月は、自動車の制約の解消によって、輸出と生産が高まったが、制約前の水準に戻ったということであり、更に伸びて、引き続き景気を牽引できるかは、また別の問題である。その点、資財(除く輸送機械)は、11月が前月比0、12月予測が-1.4である。10-12月期は前期比-1.9とマイナスだ。1月予測は+14.8と跳ねるが、春節の時期でもあり、当に最高水準を抜いて行くかは、慎重に見るべきだろう。 他方、建設財は前月比-

    キシノミクス・今年は大拡張のち急緊縮 - 経済を良くするって、どうすれば
    namawakari
    namawakari 2022/01/03
    “アベノミクスの失敗が回復期の緊縮であったように、「新しい資本主義」も緊縮に墜するのかもしれない。…財政破綻を口にする人はいても、税収動向はチェックしないという、不思議な国”
  • 新しい資本主義の作り方 - 経済を良くするって、どうすれば

    新自由主義の特徴が小さな政府、金融緩和、規制緩和だとすると、それを否定する「新しい資主義」は、再分配、需要管理、持続性の回復となろうか。それにしては、「新しい資主義実現会議」のメンバーに、社会保障の専門家はおらず、新しい産業を創造しようという経済界の方々ばかりである。「まずは成長」ということかもしれないが、分配が上手く行われないがゆえに、成長が滞るというのが現実である。 ……… 「新しい資主義」に必要なのは、勤労者皆保険と定額還付である。パートや零細の従業員は加入できずに国保国年だし、保険料と消費税は所得控除がなく、低所得者にきついため、同じ機能を果たす定額還付が不可欠だ。欧米では既に実現していて、日だけが遅れている。欧米なら、あとは資課税を強化すれば、「新しい資主義」ができ上がるが、日が求められるのは、得意だったはずのキャッチアップである。 金融緩和は資産価格の高騰を招いて

    新しい資本主義の作り方 - 経済を良くするって、どうすれば
    namawakari
    namawakari 2021/10/17
    “池田勇人は、大蔵省主税局の出身で、体感的に税収状況が分かり、財政の堰き止めを許さず、施策と減税で民間に還元し、成長を最大限に刺激した。宏池会を継ぐ岸田政権が見習うべきは、ここであろう。”
  • 5/19の日経 - 経済を良くするって、どうすれば

    新型コロナの感染確認数は、東京が大阪に続いてダウントレンドになり、全国でも今日の数字次第となった。第1波より人流が減っていないとされつつも、こうなったのは、第1波の対策になかった「禁酒」が効いたと考えられる。むろん、「禁酒」自体の効果より、それを機に会を減らしたからであろう。対策のカギは、いかに会を減らすかである。その点、「マスクで会」は悲劇になった。 年末の東京での感染急増を止められなかったにもかかわらず、3月に大阪がマンボウで試みたものの、2週間たっても1000人を超える感染が続き、緊急事態宣言に追い込まれた。その緊急事態宣言は5月中が期間だが、東京が300人程度に下がるのは、今のトレンドだと6月半ばまでかかるため、延長は不可避と思われる。それに、ノンアルで会といった「禁酒」への適応が進むと、減少が鈍るおそれもある。 感染対策は、会の削減という的がぼやけている。百貨店の物販を

    5/19の日経 - 経済を良くするって、どうすれば
    namawakari
    namawakari 2021/05/20
    “※日本は、お得意の政策の輸入はしないのかな。もはや、政策のキャッチアップもできないほど衰えたのかも。”
  • 年のはじめに・経済はこうすれば - 経済を良くするって、どうすれば

    なんで、日は成長しないかって? そりゃ、経済の過半を占める消費が増えないからだよ。消費が増えない理由? あのね、消費税を倍にして、社会保険料を上げて、円安で輸入物価を高くして、これだけ家計をいじめ抜いたら、増える方がおかしいだろう。将来への不安で財布の紐が固いなんて心理学を持ち出すまでもない。 だいたい、そんな緊縮財政を、年にGDPの1%を超えるハイペースでしてきたことすら、分かっていないんじゃないか。当局は、緊縮してますなんて、宣伝しないからね。もし、緊縮をしていなければ、成長率は5割増しになっていたよ。まあ、財政再建も大事だから、まったくしないのもマズいけど、半分にしておけば、随分と経済は明るくなったはずだ。 少子化だって、克服してたと思うな。緊縮を半分にするということは、毎年、2.5兆円の財源が生まれるということ。待機児童をなくして、非正規に育児休業給付を出して、低所得層の社会保険

    年のはじめに・経済はこうすれば - 経済を良くするって、どうすれば
    namawakari
    namawakari 2021/01/03
    “兆円単位になると単純なバラマキは無理で、きちんとした制度がいる”
  • スガノミクス・俺、この戦いが終わったら、緊縮するんだ - 経済を良くするって、どうすれば

    2021年度予算の異色の緊縮ぶりには感服したよ。なにせ、コロナ予備費を除けば、一般歳出が前年度比-1.6兆円というマイナスなのだからね。一体をなす2020年度3次補正も、コロナと基金を除くと、前年度の補正と比べて+1.7兆円にとどまる。つまり、コロナとの戦いが終わったら、すぐに緊縮による成長抑制が始まる。コロナ禍を生き延びても、次なる苦難が待ち受ける「死亡フラグ」が立っている。 ……… 11月の商業動態の小売業は、百貨店や衣料などが不振で、前月比-2.1と落ちたものの、10,11月の平均で見れば、7-9月期を+0.9上回っており、まずまずの状況だ。他方、財の物価は3か月連続下げであり、落ち幅も大きいため、実質で考えれば、10-12月期の伸びは更に高くなる。そもそも、小売業は夏場にコロナ前の水準に戻っており、モノの消費に関しては、既にコロナ禍を脱している。 雇用については、11月の新規求人倍

    スガノミクス・俺、この戦いが終わったら、緊縮するんだ - 経済を良くするって、どうすれば
  • 実際の経済を知るとは、どういうことか - 経済を良くするって、どうすれば

    経済を知りたい、学びたい一番の理由は、景気を良くできたら、成長を高められたらとの想いではないか。しかし、机上の経済学は、技術を向上させるべきだ、人材を開発すべきだと、当然のことをのたまうくらいで、むしろ、政策によって伸ばすことは難しいとしたりする。あたかも、結核の患者に、特効薬を望んではいけないと説き、栄養と休養が大事と言うかのごときである。正しくはあっても、救われる気がしない。 ……… 実際には、政策の良し悪しはある。例えば、アベノミクスでは、現実の成長率を毎年1%程上乗せすることは、十分に現実的な選択肢であった。理由は明確で、毎年1%程の緊縮財政を敷き、需要を吸い上げ続けてきたからだ。財政が需要を出せば、その分、経済は大きくなるという単純な理屈である。実際は、そこまで安易な足し算ではないにせよ、イノベーションで成長率を1%上乗せするという主張より、遥かに確実性がある。 問題は、そうした

    実際の経済を知るとは、どういうことか - 経済を良くするって、どうすれば
    namawakari
    namawakari 2020/12/03
    “財政によって需要を調節し、成長を確保しようという素直な発想に、どうして、ならないのか。そこには、成長の原動力である設備投資は、金利で調節できるという現実離れした思想がある”
  • 衰退途上国・日本の現実を認めない人達 - 経済を良くするって、どうすれば

    経済のみならず、行政においても、韓国台湾が日の上を行く部分があると感じるようになって、随分と経つ。しかし、感染症対策で「韓国台湾ができるのに、なぜ、日はできない」と叫ぶ人を見ると、「すべてにおいて、日は上のはず」という驕った前提を、未だに改められず、20年続けた緊縮のために、日は、経済も行政も、隣国に置いて行かれているという情けない現実を認められないのだと思う。 ……… もし、給付つき税額控除の仕組みがあって、日常的に国民に還付する状況であったなら、コロナ禍で10万円を給付することは、すぐにもできただろう。税・社会保険料と結びついているから、一定の所得以下の人に限ることも簡単だ。緊縮と産業政策ばかりで、まじめに再分配に取り組まず、社会インフラとしての行政を疲弊させてきたから、他国ができることもできない。衰退途上の遅くれた国なのだから、できないのは当たり前である。 遅行国の現実を

    衰退途上国・日本の現実を認めない人達 - 経済を良くするって、どうすれば
    namawakari
    namawakari 2020/04/19
    “緊縮と産業政策ばかりで、まじめに再分配に取り組まず、社会インフラとしての行政を疲弊させてきたから、他国ができることもできない”
  • 緊縮速報・先手と総動員のポピュリズム - 経済を良くするって、どうすれば

    日銀から10-12月期の資金循環統計が発表になり、資金過不足で見た一般政府の財政赤字のGDP比は、2019年が-1.9%となって、前年より0.2の改善となった。2008年の-1.8%以来の少なさであり、こうした消費税の増収前の健全ぶりを踏まえれば、計画に拘り、危険を犯して消費増税を敢行する必要があったのかと、改めて問わざるを得ない。そして、締め過ぎれば、反動は大きくなり、危機に遭って、極端な財政出動が叫ばれ、苦難の緊縮は水泡に帰す。その後も見えており、財政赤字の急増に不安を感じ、逆に極端な緊縮へと走り、停滞を呼ぶ。不安への過剰な反応が投資と成長に不可欠な安定を害し続けることになる。 ……… 2019年の資金過不足については、各期の4期移動平均のGDP比の平均値を算出し、2018年より財政赤字が縮小したという結果を得たが、2019年内の動向を見ると、横バイ傾向にある。これは、緊縮が緩んだと言

    緊縮速報・先手と総動員のポピュリズム - 経済を良くするって、どうすれば
    namawakari
    namawakari 2020/03/24
    “今は落ち込みを埋めることに充て、続く3年に、需要を持続できるよう設計しなければならない…裏返せば、「先手」だ、「総動員」だとそやされるのは、不安に迎合するポピュリズムでありがちなこと”
  • 緊縮速報・厚生年金は5000億円の緊縮 - 経済を良くするって、どうすれば

    1/20に政府予算案が国会に提出され、特別会計における厚生年金の2020年度の収支が約5000億円の緊縮であることが判明した。前回コラムで、税収が上ブレした際の財政の拡張幅を+1.2兆円としていたが、これで+0.7兆円まで更に縮むことになる。このくらいになると、公共事業が執行難で後ろ倒しされれば、ほとんど拡張にならない事態もあり得る。つまり、「財政出動したのに、景気はさっぱり」といういつものパターンになるわけだ。 ……… 日では、異様なほど財政赤字を気に病むのに、収支の全体像を把握するために不可欠な「社会保障基金」は、まったく埒外になっている。公的年金が大宗を占める「社会保障基金」の黒字か拡がると、国と地方の財政赤字は相殺され、実質的に縮小することになる。要するに、財政出動をしているつもりになっていても、ウラで年金の黒字を大きくしていたら、効果は薄くなってしまうのである。 「社会保障基金

    緊縮速報・厚生年金は5000億円の緊縮 - 経済を良くするって、どうすれば
    namawakari
    namawakari 2020/01/26
    なんかすごく重要な話がさらっとされているんだが…“景気と財政を予想する上で極めて重要な「秘伝」の数字”
  • 日本経済のマクロ分析・低温経済の「パズル」をスッキリ解消 - 経済を良くするって、どうすれば

    は、物価、消費、賃金、投資、成長が停滞する「低温経済」である。物価は、需要と供給で決まるものなので、物価が上がらないのは、消費が乏しいからと、すぐに察しがつく。なぜ、消費が乏しいかと言えば、アベノミクスでは、消費税と社会保険料を引き上げ、徹底して消費を圧殺してきたことが主な要因として挙げられる。この間、一般政府の財政収支は、GDP比1%以上のペースで改善しており、緊縮が無関係だったとは、とても言えない。 消費が増えなければ、それを目指した設備投資が増えるはずもなく、国内での売上が伸びなければ、企業は賃金を上げられない。これでは、成長が停滞するのも当然で、低温経済には、何の不思議さも、「パズル」もない。ところが、「緊縮は経済に悪影響をもたらさない」という観念を持ってしまうと、理由が分からなくなって、「パズル」に見えてくる。そして、ひたすら、ミクロの生産性向上を訴えるようになるのである。

    日本経済のマクロ分析・低温経済の「パズル」をスッキリ解消 - 経済を良くするって、どうすれば
  • 緊縮速報・リフレより財政再建のアベノミクス - 経済を良くするって、どうすれば

    財政タカ派は、公債等残高のGDP比190%超をあげつらうだけだし、反緊縮派は、MMTなら赤字は問題ないと極論に走る。少しは「程度の問題」を考えたらどうかと思うね。例年より遅れて7/31に公表された「中長期の経済財政に関する試算」は、財政再建目標の達成年度ばかりが注目されるけれど、今年から数表がエクセルで提供されるようにもなり、もっと分析に活かすべきじゃないのかな。政治論はともかく、政策論には欠かせないことだよ。 ……… まず、過去の実績を確かめよう。国の税収は、2014年度以降の5年間で13.4兆円増えた。そのうち、消費増税によるものを5.6兆円とすると、成長による増収が7.8兆円、年当たり1.6兆円もあったことになる。他方、基礎的経費は5年間で-2.5兆円の減少である。社会保障が年に+0.7兆円なのだが、地方交付税が-0.3兆円、公共事業などの「その他」が-0.8兆円で、差し引き年-0.

    緊縮速報・リフレより財政再建のアベノミクス - 経済を良くするって、どうすれば
    namawakari
    namawakari 2019/08/18
    安倍首相は最初からリフレ派ではなく、他との差異化の手段として採用しただけだと考えていたから、任期の先が見えた状況で緊縮に戻るのは理解可能な話。まだ安倍リフレ派説にしがみつく財務省陰謀派のほうが心配だ
  • 緊縮速報・2018年度もデフレの仕組みが駆動 - 経済を良くするって、どうすれば

    新たな発見をするときに、思わず口を衝く言葉は、「わかった」ではなく、「おかしいな」だとされる。既存の考え方の枠組に矛盾するような現象との出会いこそ、セレンディピティである。日の公債残高はGDPの2倍にもなろうというのに、なぜ、インフレの気配もなく、デフレに沈んでいるのだろう。ここで「いずれ必ず破綻する」と唱え続け、「おかしいな」と考えなければ、何も見つからない。せっかく、奇妙さに直面しているというのに。 ……… 少し遅れたが、6/27公表の1-3月期日銀・資金循環では、4期移動平均で見た「中央+地方政府」の資金過不足のGDP比は-2.0%と、前期から若干の低下だった。これにより、2018年度内4期の平均は-2.3%となり、前年度より1.1%改善した。加えて、社会保障基金(主に公的年金)の資金過不足も0.2%改善しているので、いわば、財政収支の赤字は、GDP比で1.3%も縮小したことになる

    緊縮速報・2018年度もデフレの仕組みが駆動 - 経済を良くするって、どうすれば
    namawakari
    namawakari 2019/07/07
    “着々と財政収支が改善しているのだから、デフレにはなっても、財政破綻なんてあり得ない…消費増税の2014年以降も改善しているのだから、緊縮になる仕組みが存在しなければ「おかしい」”
  • 10-12月期GDP1次・2018年間はマイナス成長を記録 - 経済を良くするって、どうすれば

    バレンタインデーに公表された10-12月期GDP成長率は、実質年率で+1.3%だった。前期の災害に伴う急落からのV字回復が期待されたが、半返しにとどまり、見た目とは違って、かなり重大な局面に至っている。実際、2018暦年の実質GDPは、前年10-12月期と比べ、わずかながらマイナスとなり、この1年間、まったく成長していないことが示された。輸出の増加が止まり、GDP比1%強の緊縮をした結果がこうであれば、次の2019年は、輸出が減退する可能性が高く、消費増税も敢行するわけで、再びのマイナス成長が懸念される。 ……… 10-12月期の実質GDPは534兆円と、前年同期とほぼ同じになり、2018暦年でも534兆円にとどまって、この1年間は、まったく成長できなかったことが示された。一般的な暦年どうしの比較だと、2017年内の成長が影響するため、+0.7%成長となるが、直近の1年間はゼロ成長というの

    10-12月期GDP1次・2018年間はマイナス成長を記録 - 経済を良くするって、どうすれば
    namawakari
    namawakari 2019/02/17
    “アベノミクスの6年間で分かるのは、緊縮の下にある日本経済は、輸出が鈍ると、成長が滞るという単純な事実だ。2018年は、輸出増が停止し、ゼロ成長に陥るという、まさに典型となった”
  • 厚生年金決算・税と保険料の二重の緊縮 - 経済を良くするって、どうすれば

    アベノミクスの5年間の2012年度から2017年度にかけて、国・地方の基礎的財政収支は12兆円も改善して、赤字のGDP比は2%台となり、加えて、厚生年金の基礎的な収支も4兆円近く良くなって、収支がほぼ均衡するまでになった。8/14の日経で、プリンストンの清滝先生は、「日の財政はかなり危ない、緊急時の対応計画を作るべき、消費増税も欠かせない」とするが、状況は様変わりしている。こうした成果を当局はアピールしないので、自ら数字を取りに行く必要がある。 ……… 2012年度に名目で253.4兆円だった雇用者報酬は、2017年度には274.3兆円と20.9兆円増加したが、円安と消費増税による物価上昇があり、実質では+10.6兆円にとどまる。しかも、この間に厚生年金の保険料が6.8兆円増えており、これでは、家計消費(除く帰属家賃)が低迷し、5年間でたった2.0兆円しか増えていないのも不思議ではない。

    厚生年金決算・税と保険料の二重の緊縮 - 経済を良くするって、どうすれば
    namawakari
    namawakari 2018/08/19
    “日本の財政当局は、まったく言及しないが、アベノミクスにおいては、「補正後の歳出規模は膨らませない」というウラ方針が貫かれており、税収増の分だけ緊縮になるようになっている”
  • 緊縮速報・財政再建トラトラトラ - 経済を良くするって、どうすれば

    6/22に公表された1-3月期の日銀・資金循環によると、財政収支の大幅な好転が見られ、基礎的財政収支の赤字ゼロ目標に、2020年度第4四半期にも到達し得るという劇的な結果であった。「ワレ奇襲ニ成功セリ、トラトラトラ」と打電したくなるほどの緊縮である。こんなことをやられては、好調だったGDPが1-3月期に失速し、マイナス成長となったことも、たまたまではないと思えてくる。 ……… 日経の経済論壇では、財政再建先送りに警鐘が鳴らされているようだが、筆者は、まじめに日の財政を心配しているので、常に最新状況をチェックしている。そこで、資金循環の資金過不足を4期移動平均で見ると、GDP比-2.8%と9年ぶりの水準に達し、改善のトレンドが年間0.6%弱のペースへ復帰していることが分かる。これを延長すると、2020年第4四半期には-1.0%まで届く。利払費を算入しない基礎収支ならゼロになるレベルだ。 世

    緊縮速報・財政再建トラトラトラ - 経済を良くするって、どうすれば
    namawakari
    namawakari 2018/07/01
    “アベノミクスは、国民の生活を豊かにはせず、国民をより多く働かせ、輸出を中心に経済を拡大し、財政収支を大きく改善させた。金融緩和に緊縮財政を組み合わせればこうなる。”