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物理学に関するnizimetaのブックマーク (130)

  • 物質なのに質量ゼロの光子の謎も説明!質量を生み出す「ヒッグス粒子」とは? (2/4) - ナゾロジー

    ヒッグス粒子ってなんなの?ヒッグス粒子は、質量をこの世界に生み出している素粒子です。 ヒッグス粒子は通常見ることもできないかすかな存在ですが、宇宙を海のように満たしています。 そして、空間を満たすヒッグス粒子は、他の物質にまとわりつくような性質があり、これによって物体に質量が生じているというのです。 そのため多くの解説では、この粒子は物質を空間にくっつける「糊のような粒子」だと説明されています。 ヒッグス粒子は素粒子と相互作用して質量を生み出す。光子はヒッグス粒子と相互作用しないため質量を持たない / Credit:ナゾロジー編集部,canva クォークなどの素粒子はヒッグス粒子と相互作用するため、質量が生まれます。 しかし、光子はヒッグス粒子と相互作用しません。 そのため光子はこの世界に物質として存在しながら、質量を持たないのです。 だから光子はこの世界で最も速い速度で移動します。物理学

    物質なのに質量ゼロの光子の謎も説明!質量を生み出す「ヒッグス粒子」とは? (2/4) - ナゾロジー
  • 入れ子グラバスター「ネスター」を理論的に発見 重力理論の “マトリョーシカ人形”

    「ブラックホール」は現代物理学が破綻する領域であるため、それを回避するための理論的な提案がいくつも出されています。代表的な回避策の1つは「グラバスター(Gravastar)」です。 ライプツィヒ大学理論物理学研究所のDaniel Jampolski氏とLuciano Rezzolla氏は、「アインシュタイン方程式」を解くことで現れるグラバスターについて研究し、「グラバスターの中にグラバスターがある天体」が存在可能であることを示しました。この入れ子構造は何重にも可能であるため、両氏はこの天体を「ネスター(Nestar)」と名付けました。 ネスターが実際に存在するかどうかは分かりませんが、この研究結果は重力に関する数学的な視野を広げることに繋がるでしょう。 【▲図: 今回の研究で予言されたネスターは、グラバスターの入れ子構造となっています。 (Credit: Daniel Jampolski

    入れ子グラバスター「ネスター」を理論的に発見 重力理論の “マトリョーシカ人形”
    nizimeta
    nizimeta 2024/03/06
    “グラバスターの中心には重力とは反対の性質を持つ力である暗黒エネルギー(ダークエネルギー)が詰まっており、無限に潰れることを回避し、特異点が生じることを防いでいます”
  • 東京大学が「因果を打ち破って充電」する量子電池を発表 - ナゾロジー

    因果を破って充電します。 東京大学で行われた研究により、因果律の壁を打ち破る新たな手法によって、従来の量子電池の性能限界を超えることに成功しました。 これまで私たちは古典的な物理学も量子力学でも「AがBを起こす」と「BがAを起こす」いう因果律が存在する場合、一度に実行できるのは片方だけであると考えていました。 しかし新たな充電法では、2つの因果関係を量子的に重ね合わせる方法が用いられており、「AがBを起こす」と「BがAを起こす」という2つの因果の経路から同時に充電することに成功しました。 研究者たちはこの方法を使えば、既存の量子電池の充電能力を高めることができると述べています。 しかし因果律を破るとは、具体的にどんな方法なのでしょうか? 今回はまず因果律を打ち破る不確定因果順序(ICO)と量子電池の基的な仕組みを解説し、その後、2つの量子世界の現象を組み合わせた今回の研究結果について紹介

    東京大学が「因果を打ち破って充電」する量子電池を発表 - ナゾロジー
    nizimeta
    nizimeta 2023/12/28
    “曖昧さが位置や状態だけではなく時間的な因果関係にも適応できることがわかってきました。この因果関係の曖昧さが発生すると「AがBを起こす」と「BがAを起こす」という『因果関係そのものの重なり合い』が発生”
  • ノーベル物理学賞「量子もつれ」をわかりやすく解説 - ナゾロジー

    そもそも「量子って何?」「もつれって何?」から始めようそもそも「量子って何?」「もつれって何?」から始めよう / Credit:Canva「量子もつれ」について解説する前に、多くの人にとって謎である「量子」や「もつれ」といった単語について簡単に解説したいと思います。 量子というのは、ザックリ言えば小さな粒です。 といっても、BB弾のように肉眼で確認できるようなサイズの粒ではありません。 では、どれくらいの小さい粒なのか? さまざまな解釈がありますが、一言で答えるならば量子は「日常生活で学んできた常識が通じなくなるほどの小さな粒」となるでしょう。 テニスボールやサッカーボールなど、人間の手にとれるサイズにある物体がどのように転がったり飛ばされるかは、日常の常識でも十分理解できます。 しかし量子レベルの小さな粒は、何もない空間から突然現れては消えたり、1つの量子が2つの穴を同時に通過したりと、

    ノーベル物理学賞「量子もつれ」をわかりやすく解説 - ナゾロジー
  • 「反物質」に働く重力は「反重力」ではないと確認 直接測定の実験は世界初

    普通の物質に対して一部の性質が反転している「反物質」の性質は、理論的な関心が高い一方で測定は難しく、実験的に証明されていない性質がいくつかあります。その1つが反物質に働く重力の向きです。大多数の物理学者は普通の物質と同じく、反物質にも同じ方向に重力が働くと考えていますが、重力とは反対方向の「反重力」が働いてる可能性を否定する実験的な証拠は、これまで存在しませんでした。 反物質の1つである「反水素」の研究を行う「ALPHA」実験の国際研究チームは、反物質に働く重力の向きと強さを実験装置「ALPHA-g」で測定した結果、反水素に働く重力の向きと強さは普通の物質と一致し、反物質に反重力が働いている可能性は事実上除外できることが明らかになったとする研究成果を発表しました。この結果は、現代物理学の枠組みでは「反重力は存在しない」と言い換えることもできます。 【▲ 図1: 今回のALPHA-gによる実

    「反物質」に働く重力は「反重力」ではないと確認 直接測定の実験は世界初
    nizimeta
    nizimeta 2023/10/05
    “ALPHA-gでの実験の結果、反水素に働く重力の向きは通常の物質と同じ下向きであり、その強さは普通の物質に対して0.75±0.29倍 (※10) と、誤差の範囲内で一致することが判明”
  • ブラックホールとは? 光さえも脱出できない超重力の天体を解説

    語に直訳すれば「黒い穴」を意味する「ブラックホール(black hole)」は、この宇宙で最も速い光(秒速約30万km)でさえも脱出できないほど重力が強いとされる天体です。光では観測することができず、宇宙に空いた黒い穴のように見えると考えられたことから、ブラックホールと呼ばれるようになったといいます。 ある天体の表面から重力を振り切って飛び出していくためには、脱出速度と呼ばれる一定の速度が必要となります。たとえば地球の重力から脱出するためには、少なくとも秒速約11.2kmの速度が必要です。この脱出速度は天体の質量が大きく、直径が小さいほど大きくなります。 すべての質量が「特異点」と呼ばれるきわめて狭い領域に押し込められ、周囲の時空間が大きく歪んでいると考えられているブラックホールの場合、脱出速度が光速を上回ります。ブラックホールの外からやってきた光も強い重力で進む向きが曲げられてしまい

    ブラックホールとは? 光さえも脱出できない超重力の天体を解説
  • 幻の常温常圧超伝導ニュースを超えた! 京大チームが超伝導体で「ノーベル賞級」の大発見か

    LK-99は「エネルギー問題の解決の糸口になる」と期待されたが…(写真はイメージです) Rokas Tenys-Shutterstock <韓国チームの開発したLK-99について、科学界は「常温常圧超伝導体は幻だった」と結論づけている。そんななか、67年前に予言され、理論上だけの存在だった「パインズの悪魔」を京大教授らが観測。ノーベル賞級の研究成果が発表された> 韓国チームが世界初の常温常圧超伝導体(超伝導物質)と主張する「LK-99」は、7月末に発表されて以来、「世紀の大発見か?」と世界中を巻き込む大論争になりました。 「当だったらノーベル賞級」「エネルギー問題の解決の糸口になる」とされ、超伝導体関連の株式市場まで動きましたが、世界で最も権威がある科学学術誌の一つである「Nature」は16日、オンライン版で「韓国の研究チームが開発したLK-99は常温常圧超伝導体ではない」と報じました

    幻の常温常圧超伝導ニュースを超えた! 京大チームが超伝導体で「ノーベル賞級」の大発見か
    nizimeta
    nizimeta 2023/08/19
    “電子が結合して、質量がなく、電気的に中性で、光と相互作用しない複合粒子を形成できると考えたパインズ博士は、この新しい粒子を「特異な電子の運動(DEM:distinct electron motion)」…「on」から「DEM-on(悪魔)」”
  • 「位相欠陥(トポロジカル星)」の画像化 黒くないブラックホールのような天体

    「ブラックホール」は非常に知名度の高い天体ですが、その存在がカール・シュヴァルツシルトによって最初に予言されたのは1915年です (公表は1916年) 。アルベルト・アインシュタインが一般相対性理論を発表したわずか1か月後に、シュヴァルツシルトは一般相対性理論を解くことでブラックホールに当たる天体が出現することを数学的に証明しました(当時はまだ “Black Hole” という名称は与えられておらず、1964年に初めて使用されました)。 当初は実在が疑われたブラックホールですが、その後の天文学の発展により、ブラックホール以外では説明のつかない天体や天文現象が次々と発見されているため、今日では実在を疑う声はほとんどありません。しかし、ブラックホールは存在しないという考えは今も根強く存在します。その理由は「特異点」の存在です。 特異点はブラックホールの質量が詰まっている1点であり、大きさはゼロ

    「位相欠陥(トポロジカル星)」の画像化 黒くないブラックホールのような天体
  • 全ての物質はやがて蒸発する? ブラックホール以外でもホーキング放射が起こる可能性

    宇宙最速の光さえも抜け出せないと表現される「ブラックホール」は永遠に質量を失わないようにも思えますが、実際には「ホーキング放射」と呼ばれるプロセスを通じて徐々に質量を失っていくと言われています。 ラドバウド大学のMichael F. Wondrak氏らの研究チームは、ブラックホールの特別な性質である「事象の地平面」がなくともホーキング放射が起こることを理論的に示しました。この考えが正しい場合、ブラックホールだけでなく全ての天体がホーキング放射を通じて質量を失い、最後には蒸発する可能性があることになります。 【▲ 図1: ホーキング放射の概念図。真空では仮想的な粒子 (+νe) と反粒子 (-νe) のペアがあちこちで生まれてはすぐさま消滅する。しかし、事象の地平面付近 (青色と黒色の境界) で発生した粒子のペアは片方だけがブラックホールに吸い込まれることがある。残されたもう片方は飛び出して

    全ての物質はやがて蒸発する? ブラックホール以外でもホーキング放射が起こる可能性
  • 量子力学におけるポテンシャル中の粒子の位置とエネルギーの関係を解明 ― ニュートン力学における位置とエネルギーの関係を量子力学で説明することに成功 ―|新着情報|静岡大学

    量子力学におけるポテンシャル中の粒子の位置とエネルギーの関係を解明 ― ニュートン力学における位置とエネルギーの関係を量子力学で説明することに成功 ― 静岡大学理学部の 森田 健 准教授 は、量子力学における不確定性関係を応用することで、粒子の位置とエネルギーの期待値の間に成立する、制限関係の導出に成功しました。 【研究のポイント】 ・ニュートン力学で良く知られているポテンシャル中の粒子の運動可能な範囲とエネルギーの関係を、量子力学で解明することに成功。 ・不確定性関係を応用することで、量子系のエネルギー準位などをシュレディンガー方程式を解かなくても導出に成功。 ニュートン力学では、ポテンシャルに閉じ込められた粒子が、ポテンシャル内で運動できる範囲(粒子の位置の取り得る範囲)は、その粒子のもつエネルギーによって決まることが良く知られています。しかし、ニュートン力学は、量子力学が支配するミク

    量子力学におけるポテンシャル中の粒子の位置とエネルギーの関係を解明 ― ニュートン力学における位置とエネルギーの関係を量子力学で説明することに成功 ―|新着情報|静岡大学
  • 1マイクログラムの目視可能サイズで「シュレーディンガーの猫」の類似実験に成功! (2/2) - ナゾロジー

    1マイクログラムの「シュレーディンガーの」1マイクログラムは砂粒1個よりやや重たい程度の重量です / Credit:ETH Zurich . Challenging quantum mechanics with a crystalシュレーディンガーのの思考実験では、1時間以内に原子の崩壊が起こって放射線が発生た場合、放射線を検出した装置が毒を発生し、最後にが死にます。 新たに行われた実験では起点として、崩壊して放射線を発する原子の代りに量子コンピューターの量子ビット、毒発生装置の代りに圧電素子、の代りに振動するサファイア結晶が用意されました。 この量子ビットは0か1かの2つの状態が重ね合わさで存在しており、圧電素子を含む回路に組み込まれています。 圧電素子は圧力によって発電したり電圧を加えると発電する機能をもった素子です。 研究では、この圧電素子が1マイクログラムのサファイア結晶に

    1マイクログラムの目視可能サイズで「シュレーディンガーの猫」の類似実験に成功! (2/2) - ナゾロジー
    nizimeta
    nizimeta 2023/04/19
    “研究者たちは純粋なシュレーディンガーの波動方程式を現実の世界に適応させるには、大きいほど重ね合わせが起こりにくくなる事実を何らかの形で方程式に追加の項として組み込む必要があると述べています”
  • NASA、銀河から飛び出す超巨大ブラックホールの写真を公開

    Morgan McFall-Johnsen [原文] (翻訳:仲田文子、編集:井上俊彦) Mar. 13, 2023, 07:00 PM サイエンス 56,726 銀河(上の矢印)から、明るい軌跡(中矢印)を描きながら飛び出してきた超巨大ブラックホール(下の矢印)。 NASA/ESA/Pieter van Dokkum et al./Astrophysical Journal Letters 2023 アメリカ航空宇宙局(NASA)のハッブル望遠鏡が最近撮影した画像は、観測史上初の暴走する超巨大ブラックホールを捉えた可能性がある。 銀河から離れていく軌跡は、ブラックホールが追い出されたことを示している。 暴走するブラックホールから衝撃波が発生し、それが新たな星の形成につながり、光る筋を作ったと考えられている。 ハッブル宇宙望遠鏡(HST)は、30年以上にわたって宇宙を観測しているが、いまだ

    NASA、銀河から飛び出す超巨大ブラックホールの写真を公開
  • 10.高校生でも分かる!不確定性原理とは

  • 史上初!量子トンネル効果によって分子結合が生成される様子を確認! - ナゾロジー

    トンネル効果で新たな分子ができました。 オーストリアのインスブルック大学(University of Innsbruck)で行われた研究によって、世界初となる量子「トンネル効果」を利用した分子反応実験が行われました。 量子力学的トンネル効果を用いた分子反応が実験的に観測できたのは、今回の研究が世界ではじめてとなります。 研究ではトンネル効果が起こる頻度も観測されており、重水素陰イオンと水素分子の間で起きた1000億回の衝突あたり1回のトンネル現象が起こって、新たな分子(水素と重水素が結合したもの)が生成されていることが示されました。 研究者たちはトンネル効果の正確な頻度や発生要因を解明することができれば、核反応をはじめとしたさまざまな化学反応の予測を、より正確に行えるようになると述べています。 研究内容の詳細は2023年3月1日に『Nature』にて掲載されました。 今回の記事ではまず前半

    史上初!量子トンネル効果によって分子結合が生成される様子を確認! - ナゾロジー
  • ブラックホールは暗黒エネルギーの源?初の観測的証拠が提示される! - Lab BRAINS

    一般相対性理論が破綻するブラックホールの「特異点」 この宇宙には謎がいくつもあるけれど、今回はその中の2つ、「ブラックホール」と「暗黒エネルギー」にまつわるものだよ。まずはそれぞれを順番に説明するね! 恒星サイズの天体が、重力に抵抗できず無限に潰れてしまった天体をブラックホールと呼び、その中心にある1点を「特異点」と呼ぶよ。特異点では色んな値が無限大になってしまい、一般相対性理論が破綻してしまうので、できれば存在してほしくない厄介な点だよ。 まずブラックホールは、この宇宙で最も極端な性質を持つ天体だよ。これは、他の天体がどのようにして天体としての形を保っているのか、というのに関連しているよ。 全ての物体は自分自身の重力で潰れようとしているけど、これに抵抗する力があることで、潰れることを防いでいるよ。惑星サイズの天体は、原子同士の反発が潰れるのを防いでいるよ。 恒星サイズの天体になると、原子

    ブラックホールは暗黒エネルギーの源?初の観測的証拠が提示される! - Lab BRAINS
    nizimeta
    nizimeta 2023/02/25
    “宇宙の膨張と共に成長することでブラックホールは自らも暗黒エネルギーの源となっている可能性…今回の観測結果だけでブラックホールは暗黒エネルギーでできていてしかもその源であると確定させることはできない”
  • https://research-er.jp/articles/view/115613

  • 【解説追加しました(10/5)】2022年ノーベル物理学賞は,ベルの不等式の破れを実証し量子情報科学を開拓した量子もつれ光子の実験の業績により,アラン・アスペ博士(パリ・サクレー大学及びエコール・ポリテクニーク、フランス),ジョン・F・クラウザー博士(アメリカ),アントン・ツァイリンガー博士(ウィーン大学,オーストリア)の三氏が受賞。

    HOME お知らせ一覧 【解説追加しました(10/5)】2022年ノーベル物理学賞は,ベルの不等式の破れを実証し量子情報科学を開拓した量子もつれ光子の実験の業績により,アラン・アスペ博士(パリ・サクレー大学及びエコール・ポリテクニーク、フランス),ジョン・F・クラウザー博士(アメリカ),アントン・ツァイリンガー博士(ウィーン大学,オーストリア)の三氏が受賞。 お知らせ一覧 【解説追加しました(10/5)】2022年ノーベル物理学賞は,ベルの不等式の破れを実証し量子情報科学を開拓した量子もつれ光子の実験の業績により,アラン・アスペ博士(パリ・サクレー大学及びエコール・ポリテクニーク、フランス),ジョン・F・クラウザー博士(アメリカ),アントン・ツァイリンガー博士(ウィーン大学,オーストリア)の三氏が受賞。 公開日:2022年10月4日 2022年度のノーベル物理学賞は、フランスのパリ・サクレ

  • 2020_qm3mgr

    2020_qm3mgr『量子力学の講義の最後のあたり』 田崎 晴明 公開:2020 年 12 月 4 日 / 最終更新日:2022 年 10 月 4 日 / 田崎晴明のオンライン講義 2022/10/6 この講義集から「ベルの不等式の破れ」に関連する部分だけを抜き出した「使い回し」コンテンツの『大学で量子力学を学んだけれどエンタングルメントとかベルの不等式については知らないという人が「ベルの不等式の破れ」について知るための約 100 分(倍速で 50 分)の講義』というのもあります。 できれば、こちらで全部を見ていただいた方が面白いと思いますが。 私の量子力学の講義の最後の部分です。(姉妹編の『量子力学の講義の最初のあたり』もあります) 扱っているのは全て標準的な内容ですがこういうテーマを教えない大学もあると思うのでもしお役に立てばと思って公開しました(ただし、私は量子情報や測定理論の専門

  • ブラックホールの“4本目の毛”?「渦度」を持つ可能性が示される

    【▲ 楕円銀河「M87」の中心にある超大質量ブラックホールの画像。2019年4月公開(Credit: EHT Collaboration)】「ブラックホール」は宇宙で最も極端な天体だと言えますが、実は理論で取り扱うのが比較的優しい天体だと言えます。 太陽や地球のような “普通の星” は、物質の構成、質量、温度、形状、色などの様々な性質が組み合わさってできており、理論的に取り扱うことは困難です。一方でブラックホールは簡単です。ブラックホールの性質は質量、電荷、角運動量 (回転速度あるいは自転速度) のたった3つで、他の性質は全て失われています。これを “ブラックホールには毛が3しかない” と喩え、ブラックホール無毛定理と呼びます。 このようにブラックホールは理論的には扱いやすい天体であり、M87の中心にあるブラックホールの直接撮影画像で実際に証明されたように、はるか遠くにあるブラックホール

    ブラックホールの“4本目の毛”?「渦度」を持つ可能性が示される
  • 【重要更新】観測史上最も遠い天体「CEERS 93316」をジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡が観測!

    【編集部追記:2023年9月6日】記事で「観測史上1位の遠い天体」として述べている「CEERS 93316」は、その後の研究で赤方偏移z=4.912に下方修正され、観測史上最遠の天体ではなくなりました。以下の内容は記事が掲載された2022年8月時点での最新の成果にもとづいて執筆されていることをご了承下さい。 アメリカ航空宇宙局 (NASA) を中心に開発され、2021年12月に打ち上げられた「ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡」は、2022年7月11日から13日にかけて、初めてのフルスペック画像を公開して話題となりました。 一方、それらの画像とは別に、具体的な科学的成果も早速発表されています。そのペースはとても早く、2022年7月19日には極めて遠方の天体である「GLASS-z13」と「GLASS-z11」の発見が報告されていますが、これらの天体はわずか十数時間の露光時間で撮影されたデータに

    【重要更新】観測史上最も遠い天体「CEERS 93316」をジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡が観測!