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朝のラッシュ時に電車で座れるか否か、東京で会社勤めをしている者にとっては、切実な問題だ。ライナー券を購入したり、確実に座るために始発電車の列に並んだりと、座席獲得競争に勝つためには、知恵と工夫を凝らさねばならない。 「通勤=混雑する電車にすし詰めになって立った状態で運ばれていくもの」という認識は、実は東京特有のものである。実家が地方だったり、転勤で他の都市に住んだ経験を持っていたりする人なら、「当たり前でしょ?」とツッコミを入れるかもしれない。しかし、東京を中心とする通勤圏しか知らない人間にとっては、これが普通の通勤だ。『こんなに違う通勤電車』(谷川一巳/交通新聞社)は、そんな各人の常識に違った視点を与えてくれる1冊だ。 本書は、関東、関西、中京圏ほか主要都市、さらには海外の、通勤電車の車両や鉄道乗り入れ状況を比較したもの。ここから「座る」「立つ」をポイントに、東京と大阪の通勤電車の車両の
北の無人駅から 作者: 渡辺一史,並木博夫出版社/メーカー: 北海道新聞社発売日: 2011/11メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 7回この商品を含むブログ (31件) を見る 内容(「BOOK」データベースより) 単なる「ローカル線紀行」や「鉄道もの」ではなく丹念な取材と深い省察から浮き彫りになる北海道と、この国の「地方」が抱える困難な現実―。新たな紀行ノンフィクションの地平を切り拓く意欲作。 『書店員が本当に売りたかった本』(僕の感想はこちら)で採り上げられていたのをみて購入。 北海道の「無人駅」からはじまる、7つの章で成っている本なのですが、合計800ページ弱で、各章の終わりに「CLICK」というタイトルのかなり詳細な「注釈」がつけられています。 最初、手にとったときには、「分厚い本だなあ、読み切れるかな……」と買うのを躊躇してしまったほどですが、読んでいくうちにどんどん引
<< February 2024 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 >> 四六判792ページの大作。そのうえ各章ごとに詳しい脚注(というよりもこれだけでもちょっとしたリーフレットになるんじゃないかと思うぐらいの文章)が付いている。表面的なことしか知らなかったんだなと自分の無知を思い知らされ、これだけの情報を主義主張にとらわれることなく簡潔にまとめている(まるで『日本の論点』のデータファイルのページのようだ)筆者の仕事に感服し、読み終えてからもまた読みたくなった。 目次は以下のとおり。 はじめに 無人駅と私 第1章 「駅の秘境」と人は呼ぶ【室蘭本線・小幌駅】 第2章 タンチョウと私の「ねじれ」【釧網本線・茅沼駅】 第3章 「普通の農家」にできること【札沼線・新十津川駅
日本鉄道旅行地図帳 [監修]今尾恵介[掲載]2009年2月8日[評者]小柳学(編集者) 正縮尺の地図が載っている。これが「コロンブスの卵」だった。時刻表の路線図は地図がゆがんでいるために、乗っていてどのあたりを走っているのかわからない。正縮尺の地図に描かれた路線で、いま渡った川、前方に見える山がわかる。本のうしろには「駅名一覧」として各駅の沿革などを説明。「さらに、時刻表の駅名はひらがなですが、こちらは正確に表記。廃線も載せています」と、シリーズを企画した営業部の田中比呂之さん。 田中さんは「完乗」(全国の路線の完全乗車)をすでに達成している鉄道ファン。自分がほしい地図帳を考え、企画として編集の重役に直談判、実現にこぎつけた。B5サイズの大きさも、「旅行カバンに入りやすい鉄道ファンにはなじみの大きさ」。会議で説明してもなかなか納得のいく顔をしてもらえなかったが、「読者は見えていました」と田
鉄道マニアにはなぜか男性が多いが、最近では女性の鉄道好きも増えてきた。「女の子だって鉄道を楽しみたい」。そんな声に応えるように、女性による女性のための鉄道本も増えている。(金巻有美) 鉄子集まれ! 鉄道の好きな女性を指す「鉄子」という言葉を世に広めた本と言えば、アニメにもなった漫画『鉄子の旅』(小学館、全6巻)。鉄道入門編として読んでみよう。酒井順子著『女子と鉄道』(光文社)は、女性ならではの鉄道の楽しみを教えてくれる。鉄道には未知の世界へ運ばれる不安感や解放感、乗ってしまえば目的地へと運んでくれる安心感がある、という指摘に、鉄道は実は女性向きの乗り物なのだと納得させられる。 では、具体的にどんな楽しみ方があるのか。そんな疑問に答えてくれるのは、最近刊行された『女子鉄』(マーブルトロン)と『鉄子の部屋』(交通新聞社)。いずれも女性の鉄道ファンによって書かれ、様々な駅、列車の楽しみ方から駅
鉄道忌避伝説の謎―汽車が来た町、来なかった町 (歴史文化ライブラリー) 作者: 青木栄一出版社/メーカー: 吉川弘文館発売日: 2006/11/01メディア: 単行本購入: 7人 クリック: 51回この商品を含むブログ (41件) を見る 「宿場町が『客が来なくなる』といって反対したから、鉄道が旧街道筋を避けて敷設された」的な言い伝えが、ほとんど何の根拠もない「伝説」である、ということを検証した本。中央線の八王子〜甲府間について具体的に検証するくだりなどはたいへん面白かった。鉄道にちょっとでも興味があれば「ああなるほ」どとなる話。 [あとで書く] 「忌避」は読みを戸惑ったけど「きひ」で良かったんだな。発音しづらいけど。「鉄道忌避」って用語自体が検索してみるとこの本のタイトルが一番にひっかかる。Wikipediaには見出しに使われている。 鉄道と政治#鉄道忌避伝説 - Wikipedia
新幹線ガール 作者: 徳渕真利子出版社/メーカー: メディアファクトリー発売日: 2007/03メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 100回この商品を含むブログ (55件) を見る 新幹線が好き、人に喜んでもらうのは、もっと好き―。1日に300本以上の列車が走り、40万人近くが利用する「日本の大動脈」東海道新幹線。その多くの車両で働いているのが、全社900名の新幹線パーサーたちだ。その厳しい訓練ぶりと哀歓、日々の仕事のやりがいを豊富な写真とともに紹介。 本屋で偶然見つけた本で、表紙の写真の徳渕さんを見て、「ああ、感じのいい人だな」ということで買ってみたのですが、正直なところ「まあ、JRも写真とかでかなり協力しているみたいだし、『本音』は書きにくいところはあるのだろうな」という印象は受けました。それでも、「新幹線パーサー」という仕事を知らなかった僕としては、なかなか興味深い本ではあっ
気になる記事をスクラップできます。保存した記事は、マイページでスマホ、タブレットからでもご確認頂けます。※会員限定 無料会員登録 詳細 | ログイン スキーのジャンプ競技の選手が空中に飛び出した瞬間、体に揃えた両手の指先で、飛行姿勢を微妙にコントロールしているところを目撃した著者は、発見したそうです。これは「運転している!」と。 著者は、リレハンメル・オリンピックのメダリストの西方選手にこの一件を早速ぶつけてみました。答えは、「手を動かしているときは、失敗したときなんです」。あの手は、ミスしたから動かしているのであって、ジャンプは空中に飛び出す踏み切りの「蹴り」で決まり。修正は利かないのだという。 メカの詳細もさりながら、「会話」に惹かれる 出鼻をくじかれたものの、著者の取材はここからが始まりです。知るとは、仮説を立てては捨て、理解するたび「分からない」が見えてくることの繰り返しだとも言え
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