残業削減のため様々な知恵を絞る日本企業だが、成果を上げているのは一部にとどまる。残業が減らない背景には、経営層の1つの誤解と、諸外国にはない2つの事情がある。日本人は皆、家に帰りたくない──。そのぐらいの前提に立って対策を練らないと残業は減らない。24時間戦えますか──。バブル華やかなりし1988年、こんなキャッチコピーのCMが流行した。俳優の時任三郎氏を起用した、三共(現・第一三共ヘルスケ
政府は、長時間労働の見直しに向け朝型勤務を普及させようと「労働時間等設定改善法」の指針を改定する方針だ。残業時間削減の手法として有効な朝型勤務の趣旨や取り組み事例を盛り込むことを検討する。また導入企業に助成金の取得を促したり、働き方の相談窓口となる専門コンサルタントを全国で増員したりして、朝型勤務の本格普及に乗り出す。 厚生労働省は、「労働時間等の設定の改善に関する特別措置法」に基づく指針で「労働時間等見直しガイドライン(通称)」を改定。一定時刻以降の残業は禁止し、終わらなかった仕事を早朝にまわす朝型勤務を推奨することを検討している。 時間の限られた朝の勤務で、効率的な働き方を促す狙い。一方で、夜の残業時間を減らして「早く帰りやすい雰囲気」をつくり、男性が育児に参加しやすくする。育児や介護などの事情があってもフルタイム勤務を可能にする効果も期待する。 さらに既存の「働き方・休み方改善
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