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ブックマーク / kinonoki.com (1)

  • 名称未設定ファイル_11 猫を持ち上げるな_前編 | キノノキ - kinonoki

    名称未設定ファイル_11 を持ち上げるな_前編 2017.05.10 更新 玄関ドアを開けると、薄闇からミャアと声がする。 「待ってろ」 足下から俺をじっと見つめる二つの青いガラス玉に向かってそう言うと、壁に指を這わせて明かりのスイッチを入れた。 戸棚から缶詰を取り出す。そのあいだ、バステは俺の足の周囲をぐるぐるまわって、ミャアミャアと催促を繰り返す。缶の蓋がパキッと開く音でバステの騒々しい訴えはピークを迎え、青い皿に中身を盛り付けてやると黙って事に没頭する。 俺は洗面所でうがいを済ませ、冷蔵庫から缶ビールを取り出す。デスクの前に腰掛けるとパソコンを起動し、立ち上がりを待ちながらちびちびとビールを口にする。いつもの金曜日。 メールフォルダを確認し、溜まったメールに返事をした。これで今日の残務処理は終了だ。膝の上に事を終えたバステが跳び乗ってきた。あごを軽く撫でてやると目を細め、バステ

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